ウェルズの日記

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「火の粉」(幻冬舎文庫/雫井脩介 著)を読了

 昨日読んだ「虚貌」に続き「火の粉」を読んだ。雫井脩介氏の作である。率直な感想を云えば薄気味悪い話だ。しかし、読み始めたら最後、話の結末が気になり読んでしまう。怖いもの見たさで読んでしまう感じだ。

 紹介文を引用する

「私は殺人鬼を解き放ってしまったのか?」
元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴む。しかし梶間家の周辺で次々と不可解な事件が起こり・・・・・・。最後まで読者の予想を裏切り続ける驚愕の犯罪小説。

 怖い話だ。紹介文にあるように”最後まで読者の予想を裏切り続ける”というのは当たらない。おそらく話の中盤からおおかたの読者は話の展開の想像がつく。その想像が当たっていることを確信しつつ、物語がその通りに展開していくこと、その流れを読み手としてどうしようもなく手をこまねいて読み進めるしかない。そこに読み手としての恐怖がある。一つの家族がどうしようもない泥沼に足を踏み入れようとしているのに、どうすることも出来ない恐怖とでも云えばいいのか。まさに驚愕の犯罪小説だ。
 次は、もう少し気分の晴れる話を読みたくなった。さて、何にしようか・・・・。