夢枕獏氏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」(全4巻)のうち第3巻まで読み終えた。
読みごたえがある。さすがに帯に「執筆期間17年、総原稿枚数2600枚超!夢枕獏、渾身の大作!!」と謳っているだけのことはある。
遣唐使として唐の国に留学僧として渡った空海が主人公の物語である。
空海が留学した目的は「密」を盗むためである。
空海は「儒教」「道教」「仏教」の三教に通じているが、「儒教」「道教」に比べ「仏教」を上位に置いている。「儒教」が人の作法の学問であり”宇宙や生命についての答を持っていない”からである。「道教」は儒教に比べ形而上的な多様性を持つもののやはり”宇宙や生命についての答を持っていない”点では同じである。
私は学生の頃、少林寺拳法の修行をしたことがある。
その時に、幾度となく「般若心経」を唱えたが、その意味をほとんど理解していない。
空即是色 色即是空
この意味がわからないとこの物語を本当に楽しむことは出来ないのかもしれない。
う〜〜ん・・・・・・ 困った。
しかし、まあ、難しいことはわからなくても、空海の活躍は痛快で、文句なしに面白い小説だ。
さて、いよいよ最終巻だ。
♪本日の一曲♪
宇宙 → Universe
Rufus Wainwright - Across The Universe
映画「I am SAM」で使われていた曲だ。
この映画も泣けました。
ルーシー扮したダコタ・ファニングが愛らしい。