佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

悪夢のギャンブルマンション


マッキーは、グラスの氷をステアする手を止めた。「殺されるって、誰によ」
「ヤクザに脅されてるんです」
「マジ? 脅される理由は?」
「いわゆる……その……」男前は、顔を赤らめた。
「ハッキリ言いなさいってば」
「美人局(つつもたせ)にあいまして……」
がっかり。いい男はこれだから嫌い。どこかに、ちゃんと下半身にブレーキのある男前はいないものかしら。
                                                                  (本書5Pより)

悪夢のギャンブルマンション (幻冬舎文庫)

悪夢のギャンブルマンション (幻冬舎文庫)

『悪夢のギャンブルマンション』(木下半太:著/幻冬舎文庫)を読み終えました。先月『悪夢のエレベーター』を読んで以来、木下氏の小説を読むのは5冊目。すっかりその面白さにはまってしまいました。

裏表紙の紹介文を引きます。

一度入ったら、勝つまでここから出られない…。勝負に勝って鍵を貰わないと移動できないように、建物がまるごと改造された裏カジノ。オカマ・ママのマッキーら四人は、恐喝に悩む仲間のためにここを訪れた。各部屋で待ち受ける、薄気味悪いディーラーと、巧妙な罠。借金は増える一方だし、死体にまで遭遇。ここから無傷で脱出できるのか。

オカマ・バー《スラッガー》のオーナー・ママのマッキーと全身美容整形サイボーグ(史上最強のオカマ)のジェニファーのコンビにジェニファーの元カレ・ギャンブルの天才《梅咲輝男》が加わった。息をもつかせぬ抱腹絶倒ガブリ寄り小説。これだけ楽しんで571円は激安!!