ウェルズの日記

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『時を生きる種族 ファンタスティック時間SF傑作選』(ロバート・F・ヤング、フリッツ・ライバー 他:著/創元SF文庫)

『時を生きる種族 ファンタスティック時間SF傑作選』(ロバート・F・ヤングフリッツ・ライバー 他:著/創元SF文庫)を読みました。

 まずは出版者の紹介文を引きます。

時間エージェントは、9世紀の宮殿から『千一夜物語』の語り手シェヘラザードを連れ帰ろうとした矢先、見知らぬ世界へ飛ばされた。さらに彼女に恋をされ──ヤング「真鍮の都」に始まり、時と場所を問わず過去を撮影できるカメラを発明し、何本もの“真実の”歴史映画を製作した男たちの物語──シャーレッドの傑作「努力」まで、本邦初訳2編を含む全7編。すべて書籍初収録! 扉裏作品紹介・解説=中村融

 

 

収録されたのは以下の7編。 

  1. ロバート・F・ヤング「真鍮(しんちゆう)の都(みやこ)」
  2. マイケル・ムアコック「時を生きる種族」
  3. L・スプレイグ・ディ・キャンプ「恐竜狩り」
  4. ロバート・シルヴァーバーグ「マグワンプ4」
  5. フリッツ・ライバー「地獄堕(お)ちの朝」
  6. ミルドレッド・クリンガーマン「緑のベルベットの外套(がいとう)を買った日」
  7. T・L・シャーレッド「努力」

私が読みたかったのはロバート・F・ヤングの「真鍮の都」。時間ものロマンチックSFとして有名な作品故である。私はこの中編をもとに長編化した作品『宰相の二番目の娘』を読んだことがあり、それがきっかけで元となった中編が収められたアンソロジー(本書)を読んでみようと考えたのだ。読んで満足。やはり私はヤング好きです。

もう一編、思いがけなくロマンチックSFの名作に出会ってしまった。それはミルドレッド・クリンガーマン「緑のベルベットの外套を買った日」です。クリンガーマンという作家は読んだことはおろか名前を聞くのも初めてだったが、いいですねぇ。読んで得した気分、幸せな気分になります。ヘヴィーなSFファンからは馬鹿にされるかもしれないが、私はこうした作品が大好きです。別に尊敬されなくても良いのです。私にとって読書は娯楽。あくまで好きなものを読みたいのだ。

さらにもう一編、特に印象深かった作品はT・L・シャーレッド「努力」である。なかなか深く考えさせられる作品でした。T・L・シャーレッド「努力」については『タイムカメラの秘密』という題名で少年向けSFとしての訳(福島正実)があるようだ。古書でしか手に入らないようだが読んでみようと思う。

 

タイムカメラの秘密 (少年SF・ミステリー文庫 (16))

タイムカメラの秘密 (少年SF・ミステリー文庫 (16))