佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『幕末まらそん侍』(土橋章宏・著/角川時代小説文庫)

『幕末まらそん侍』(土橋章宏・著/角川時代小説文庫)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

 

 黒船の来航により、風雲急を告げる幕末の世。安政二年(1855年)、安中(群馬県)藩主・板倉勝明は、藩士の心身鍛錬を目的として安中城内より碓氷峠熊野神社までの七里余り(約30キロ)の中山道を走らせた。“安政の遠足"とも呼ばれ、日本のマラソンの発祥である。美しい姫をめぐりライバルとの対決に燃える男。どさくさ紛れに脱藩を企てる男。藩を揺るがす隠密男。民から賭の対象にされた男。余命を懸け遠足に挑む男。涙と笑いの痛快スポーツ時代小説!! 

 

幕末まらそん侍 (ハルキ文庫 と 6-1 時代小説文庫)

幕末まらそん侍 (ハルキ文庫 と 6-1 時代小説文庫)

 

 

軽く読め痛快、のちホロリ。幕末のマラソン(遠足)に因む人情と矜持の物語を心から楽しんだ。五つの短編が繋がっているが、第二話「逢引き」が一番の好みかな。最近『一路』(浅田次郎・著)を読み中山道萌え状態にある。そこから参勤交代つながりで『超高速! 参勤交代』(土橋章宏・著)を読み、同じ著者の本書『幕末まらそん侍』に到達した。本書でまた中山道萌え状態である。こうしたかたちで次々と読書サーフィンを楽しむのは無上の喜びである。自由奔放な乱読に心浮き立っているこの頃。