ウェルズの日記

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『指紋』(佐藤春夫 1918年 「新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」より)

新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」に収録された『指紋』を読みました。

 

 

阿片中毒者を題材にした耽美的怪奇ミステリといったところ。『父親』(荒畑寒村)、『寒山拾得』(森鴎外)より興味を引かれた。物語の先行きが次々気になる展開も良かったし、作品全体を包み込む何とも云えないおどろおどろしさも味わいがある。ただ、ミステリとして読んだときたまたま観た映画に映っていた指紋というのはどうだろう。そうした稀有な出来事に驚きがあると云えば確かにそうなのだが、私には違和感がありすぎる。