ウェルズの日記

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『小さな王国』(谷崎潤一郎 1918年 「新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」より)

新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」に収録された『小さな王国』を読みました。

 

 

はてさて、この小説のポイントを「子供世界の異常性あるいは薄気味悪さ」とみるか、「貨幣の持つ社会的な虚構と子供世界に出現させた共和国的統制機構」とみるかで小説の印象は随分違うだろう。谷崎の代表作は一通り読んできたが、この作品は全く異質です。このような小説が書ける谷崎の才能に心からの讃辞を贈りたい。この短編に「日本文学100年の名作」の称号を与えることに異議なし。