ウェルズの日記

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『夢見る部屋』(宇野浩二 1922年 「新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」より)

新潮文庫・日本文学100年の名作・第一巻 1914-1923 夢見る部屋」に収録された『夢見る部屋』を読みました。

 

 

100年の名作の中で第一巻のサブタイトルとなった小説だけに期待して読んだのだが、私には合わなかったようだ。多分に宇野自身の実生活を反映したものなのだろう。宇野自身が持つ部屋の有り様、書物、写真、様々な道具、小物に対するフェティッシュな傾向がそれこそダラダラと書いてあります。それが全く他者を阻害したかたちで、徹底的な自己中であることを浮き彫りにしている。ひょっとすると人の中に或るこうした底気味悪いエゴを描いた作品は評価が高いのだろうか。私にはこうした小説を名作として礼賛する趣味はない。ハッキリ言って不快だ。