佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『すかたん』(朝井まかて・著/講談社文庫)

『すかたん』(朝井まかて・著/講談社文庫)を読みました。

まずは出版社の紹介文を引きます。

江戸娘と浪華の“すかたん”が恋仲に!?

江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里(ちさと)。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?

 

すかたん (講談社文庫)

すかたん (講談社文庫)

 

 

最近、はまりつつある朝井まかて氏の小説。『花競べ』『ちゃんちゃら』に続きこれが三冊目。今のところこれが一番の好みです。問屋として野菜の生産者とどのように向き合うべきかを問う仕事小説として、邪な謀略により一旦は煮え湯を飲まされるものの最後には正しい者が勝つ勧善懲悪ものとして、いじいじするほどもどかしい恋愛ものとして、この小説は様々な顔を持つ極上のエンターテイメント時代小説である。次は『ぬけまいる』を読もう。どんなふうに楽しませてもらえるか、ワクワクする。