ウェルズの日記

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『てのひらの闇』(藤原伊織・著/文春文庫)

『てのひらの闇』(藤原伊織・著/文春文庫)を読みました。

再読です。1度目に読んだのはいつのことか判りません。ただ読書メーターというSNSサイトに既読本として登録していないので、投稿を始めた2009年2月以前に読んだのだと推測して良いでしょう。

再読のきっかけは私が参加している月イチの読書会での今月の課題図書が『テロリストのパラソル』なので、藤原氏のほかの著書をもう一度読んでおこうと思ったからです。

出版社の紹介文を引きます。

飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。

 

てのひらの闇 (文春文庫)

てのひらの闇 (文春文庫)

 

 

やっぱりいいなー伊織さん。主人公・堀江雅之のかかえる闇。そして運命の綾となった「赤い糸クズ」。心の中に浪漫を秘めた魅力的な登場人物たち。私はこういうものを読みたいのです。ジャパニーズ・テイストなハードボイルド小説として心が打ち震えました。次はいよいよ『名残り火・てのひらの闇<2>』を読もう。伊織さんが亡くなられて、一冊だけ未読のままにしておいたものです。遺作を読むのをためらっていたのです。いささか感傷的な行為だとは思いますが・・・