ウェルズの日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2016年2月の読書メーター

2016年2月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:2791ページ
ナイス数:1863ナイス

先月は興味がいろいろ移り変わり小説があまり読めませんでした。かといってその間、小説本を買っていないかというとさにあらず。また積読本を増やしてしまった。そろそろ小説にもどろうかと思う。しかし、その前に読み始めたコミック『現代柔侠伝』は読み切ってしまいたい。とにかく時間が欲しいところ。

先月のピカイチは志村ふくみ氏のエッセイ『語りかける花』でした。

 


現代柔侠伝6現代柔侠伝6感想
今風の劇画と昭和のものとの決定的な違いに気づいた。それは女性の姿の描き方。たとえば鎮西高校に通う勘一がテニス部の女性の練習をからかう場面、その女学生はスタイルよく描かれているのだが、手足がしっかりしている。決して太くはないが肉感的とでもいおうか。今風のスタイルの良さは棒のように細い手足(リカちゃん人形のような)で描かれることが多い。昭和の時代(それも1980年代まで)は女性に健康美を求めていたように思う。もちろんリカちゃん人形は昭和の産物ですが、少なくとも私はリカちゃん人形に女性としての魅力を感じない。
読了日:2月3日 著者:バロン吉元


抜萃のつづり その七十五抜萃のつづり その七十五感想
創業者の志を引き継いでいらっしゃるクマヒラさんに心から敬意を表します。巻頭を飾る江上剛氏の「湯は外へ外へとかくもんだ。」に感銘を受けました。五右衛門風呂で自分だけ温まろうと湯を取り込むと脇から抜けていってかえって温まらない。相手に温まってもらおうと湯を外へかくと湯が循環した結果自分が温まる。お母様のすばらしい一言ですね。丸山かおり氏の「読書は楽しい?」、あさのあつこ氏の「ご縁とは」、並木泰淳氏の「挨拶の交差点」も心温まる素敵な随筆でした。送ってくださった株式会社クマヒラさんに感謝。

読了日:2月5日 著者:編纂・熊平製作所


現代柔侠伝7現代柔侠伝7感想
青春期㉛~㊵ 柔道、セックス、社会的正義、家族、友情・・・青春期においてこの世のあらゆることが一身にのしかかってくる。それは目の前の現実になると言うこと。もはや子供ではない。勘一よ、これからどう生きるのか。世の不条理を自分の中でどう折り合いをつけてゆくのか。間違っても世の矛盾をすべて体制や権力のせいにして、斜に構えて世の中を馬鹿にするだけの阿呆にはなるな。成長を期待しつつ・・・次巻につづく。
読了日:2月6日 著者:バロン吉元


現代柔侠伝8現代柔侠伝8感想
番外編+青年期①~⑧  勘一、いよいよ女性を知る。相手は遊子。遊子から「あんたは世の中すべてを従わせる大悪党になれる」と謎めいた言葉が。これは今後の物語の展開の伏線なのか。茜への恋心はどうなるのか。ぼんやりとではあるが勘一が政治家を志し始めた。多くの謎を残し次巻へ続く。
読了日:2月7日 著者:バロン吉元


ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)感想
女流作家を主人公にした二編の短編小説。 一編(Side:A)は新潮社からすでに発売された『Story Seller』に掲載されていたので過去に読んでいたものだ。おもしろい話ではあったが正直なところあまり好きになれなかった。しかし、じゃぁ読まずにおけるかというとそれができない。そこが有川浩氏のすごいところである。いったん読み始めると読者をとらえて話さない、そんな物語を紡ぐのが有川氏である。まさにストーリー・セラーなのだ。
読了日:2月9日 著者:有川浩


まいにち有頂天! 日替わり31のことば (幻冬舎文庫)まいにち有頂天! 日替わり31のことば (幻冬舎文庫)感想
本日初版発行! 愛すべき毛玉ふたたび。一切の高望みを捨て、阿呆の血のしからしむるところに従い買いました。読みました。『有頂天家族 二代目の帰朝』は文庫化を待ち未だ読んでいないが、どうやら数々の名言(迷言)が記されている由、何よりでございます。お気に入りは「愛とは押しつけるものだからですよ。どこに理路整然と説明できる愛がありますか。食は万里を超え、愛は論理を超える」です。けだし名言であります。幻冬舎さん、早く文庫化してくだされ。「美人長命」などと書かれた悪趣味なTシャツを着てさえ魅力的な弁天に会いたいぞっ!
読了日:2月10日 著者:森見登美彦


経営労働政策特別委員会報告〈2016年版〉経営労働政策特別委員会報告〈2016年版〉感想
毎年、この時期に読んでいる報告書。女性の活躍推進、若年者の採用・定着・育成、ダイバーシティ経営、現役世代の介護負担増加、海生労働者派遣法、育児・介護休業法改正の動向、限定正社員、集団的労使紛争の減少と個別労働紛争の増加等々、労働にかかる現下の情勢と経営課題を網羅しており、それら経営課題に対する基本的な考え方を整理する意味で役立つ。しかしながら今年の報告は月並みという印象を拭えず。
読了日:2月17日 著者:


プルーデンス女史、印度茶会事件を解決する (続・英国パラソル奇譚)プルーデンス女史、印度茶会事件を解決する (続・英国パラソル奇譚)感想
大好きなスチームパンクものに心躍らせながら一気読みのつもりで鼻息荒く読み始めたものの、前半はキャラクターの作り込みが浅く退屈気味。しかしそれも主人公プルーデンス・アレッサンドラ・マコン・アケルダマ(通称ルー)のキャラクターの輪郭がはっきりと見えてくるにつれ、その魅力で一気に押し切ってしまう。母ソウルレス〈魂なき者〉・アレクシアは奔放な魅力を持ったレディとして描かれたが、その娘ソウルスティーラー〈魂盗人〉ルーのおてんばぶりもなかなか魅力的である。どんなレディに育っていくのか、自作が待ち遠しい。
読了日:2月21日 著者:ゲイルキャリガー


現代柔侠伝9現代柔侠伝9感想
青年期⑨~⑱ 勘一はすっかり逞しく成長した。しかし自分の強さに自信を持つあまり油断も生じてしまう。青年期だから当然だが性に対する迷いもある。さらに大きくなるためにはいくつもの試練を経験しくぐり抜ける必要がありそうだ。がんばれ勘一。それにしても謎の坊主は何者か?
読了日:2月21日 著者:バロン吉元


現代柔侠伝10現代柔侠伝10感想
青年期⑲~㉖、蛟龍期①~② 「蛟龍」とは未だ龍にならない蛟(みずち)のことで水中に潜み、雲や雨にあって天上に昇り龍となると言われる。初めて聞く言葉だ。未だ時運に恵まれず志を得ない勘一ではあるが、いつか龍となって天に昇れ。
読了日:2月21日 著者:バロン吉元


現代柔侠伝11現代柔侠伝11感想
蛟龍期③~⑫ 勘一の大学生活。やはり女性の色香に迷うよなぁ。それもまた良し!
読了日:2月24日 著者:バロン吉元

 

 


さむがりやのサンタ (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)さむがりやのサンタ (世界傑作絵本シリーズ―イギリスの絵本)感想
志村ふくみさんがエッセイ中でこの本を「あちこちに愛情が光っている」と評していらっしゃる。この本のサンタは「えんとつなんてなけりゃいいのに!すすだらけになっちまった」などとブツブツ言いながらプレゼントを配ります。おまけに子供の"貢物"に「へん、またジュースか」などと悪態をつく始末。嫌々仕事をしているようで、実は楽しそうに見えるところがなんとも味わい深い。人間くさいサンタがとても魅力的です。志村さんが「やれやれ」と言いながら何度でもお孫さんにこの本を読んでいらっしゃる姿を想像するだに微笑ましく幸せを感じます。
読了日:2月27日 著者:レイモンド・ブリッグズ


語りかける花 (ちくま文庫)語りかける花 (ちくま文庫)感想
志村さんが若い頃からずっと長い間をかけて積み重ねてこられたものの深さを知った一冊。志村さんが到達なさった感性、知識、技能は他の者が容易にまねのできない域にある。志村氏を知って私は「老い」の価値を知ったといえる。志村氏は「第五の季節」というエッセイの中で「老いとは、時間にめざめる事ではないのだろうか」と仰る。私はすでに多くの時間を無為に失ってしまったのだろう。しかしせめて志村さんを見習い、美しく老いることを意識して生きてゆきたいと思う。志村氏の如く「たけたる位」に上ろうとしても、及ぶべくもないのであるが。
読了日:2月27日 著者:志村ふくみ

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