佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『春の数えかた』(日高敏隆・著/新潮文庫)

『春の数えかた』(日高敏隆・著/新潮文庫)を読みました。

先週、滋賀県彦根へ行くことがあり、それならば日高先生のご本をと本棚から取り持って行ったものです。題名もちょうどこの季節にふさわしい。

まずは出版社の紹介文を引きます。

春の数えかた (新潮文庫)

春の数えかた (新潮文庫)

著名な動物行動学者の、発見に充ちたエッセイ集。春が来れば虫が動く――でもどうやって彼らは春を知るのでしょう? 日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

春が来れば花が咲き虫が集う──当たり前? でもどうやって彼らは春を知るのでしょう? 鳥も植物も虫も、生き物たちは皆それぞれの方法で三寒四温を積算し、季節を計っています。そして植物は毎年ほぼ同じ高さに花をつけ、虫は時期を合わせて目を覚まし、それを見つけます。自然界の不思議には驚くばかりです。日本を代表する動物行動学者による、発見に充ちたエッセイ集。

 

私も本格的な春を待つ二月から三月にかけてのこの季節の不思議に驚き、ワクワクする人間の一人です。今年も日高先生のエッセイを読み、共感し、外に出たくなる。そんな春を満喫しています。先週は彦根から米原、さらに伊吹山まで足を伸ばしてみました。残念ながら、伊吹山ドライブウェイは冬期通行止めで山に登ることはかないませんでしたが、すぐそこまで来ている「春」を感じながらのドライブでした。「春の数えかた」とは素敵なネーミングです。その一言に動物や虫たちがどうして春の到来を知るのかという不思議と、来たるべき春を心待ちにする喜びに満ちたわくわく感を感じることができるからです。今年の春も良い春になりそうです。椎名誠氏の巻末解説もすばらしい。