佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『或る「四畳半日記」伝 最終回』(森見登美彦・著/コフレ・祥伝社Webマガジン)

『或る「四畳半日記」伝 最終回』(森見登美彦・著/コフレ・祥伝社Webマガジン)を読みました。

 

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 戦慄の四畳半クロニクルがここに完結した。そうかこれは『或る「四畳半日記」伝』を謳いながら『世界の終わりと登美彦’Sワンダーランド』であったのだな。そして映画『明日に向かって撃て』を彷彿とさせる衝撃のラストシーン。(ウソです、笑) 松本清弘君、私は君と珠子さんが手に手を取って緑雨堂の裏口を開けた愛の逃避行を応援しようではないか。

 第一話から第四話(完結)まで読み終えて登美彦氏に弄ばれてしまった感が拭えないが、しかしまあ「それもまたよし」と許そうではないか。なにせ私は危険なほどの中毒性を持つ登美彦氏の文章に飢えており、その禁断の苦しみから脱するためならあえて刹那の駄文をも摂取する覚悟だからである。しかるに登美彦氏の態度ときたらなんとも情けないではないか。あろうことかご自身のブログに万城目学氏の小説新刊の案内など載せているのである。ふざけるなと云いたい。

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 この日のブログによると登美彦氏はずっと『夜行』の世界に暮らしていらっしゃるらしい。しかも、夜明けは二度と来ないのではないかなどとのたまう。このくるしきを如何にせんと思い悩むも処置無し。名酒「夜明け前」でも飲みながら一日も早い次作上梓を祈るのみである。

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