佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『日本の朝ごはん』(向笠千恵子・著/新潮文庫)

『日本の朝ごはん』(向笠千恵子・著/新潮文庫)を読みました。

まずは出版社の紹介文を引きます。

食の原点は朝食にあり。呉汁ではじまる能登の朝、茶にはじまり茶に終わる富士市の家庭、禅寺の粥座…。北は北海道の酪農家から、南は沖縄のホテルまで、さわやかな朝を彩る食卓を描く。

 

日本の朝ごはん (新潮文庫)

日本の朝ごはん (新潮文庫)

 

 

 旅に持って出たい本がある。たとえば椎名誠氏、開高健氏、太田和彦氏の本などがそれである。私の場合、常時本棚に未読本が二百冊ばかりある。その日その日で何を読むか考えて文庫本を持って出る。今日、長崎への一泊二日旅行に持って出たのがこの本である。

 美味しい朝ごはんの二十話。朝ごはんだからもちろん日常である。しかし、本当に美味しい朝ごはんに出会っている人はことのほか少ないのではないか。その土地でなければ味わえない新鮮な食材を当たり前に食べる贅沢。しかもそれが身体に良いとなれば何物にも代えがたい最高の贅沢であろう。

 第一話「石川県珠洲市 [さか本] ー 呉汁で始まる能登の朝」でいきなり私の心は鷲づかみにされた。いや、私の胃袋を鷲づかみにされたといったほうが適切か。行ってみたい。泊まってみたい。熱い呉汁と出来たて豆腐、一夜干しの魚の炙り立て・・・。想像しただけで狂おしいほどだ。ようし、来年の夏は能登を自転車で走ろう!

 

2016/11/13 さくら車中にて