佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『サウスポー』(ジュディス・ヴィオースト:作/金原瑞人:訳/はた こうしろう:絵)

『サウスポー』(ジュディス・ヴィオースト:作/金原瑞人:訳/はた こうしろう:絵)を読みました。

まずは出版社の紹介文を引きます。

おたがいが気になっているのに、素直になれない少年と少女。しかしメモを通じて気持ちを伝えあううちに・・・。冷えていた感情が、次第にほぐれ、あたたかくなってゆく変化を、金原瑞人の文と、はたこうしろうのイラストで感情豊かに表現。大切なあの人への、プレゼントに最適な1冊。

 

サウスポー

サウスポー

 

 

BOOK AND BED TOKYO - KYOTO に泊まって、何気なく手に取った本。旅先で、しかもこんなにぶっ飛んだ場所で読むからには普段の延長線上でない本を読むべきだろうと心が奥底で囁いたに違いない。淡い恋心を抱く少年少女の往復書簡。森見登美彦氏の『恋文の技術』ほどには悶々とした屈託を抱えず、三島由紀夫氏の『レター教室』ほど大人の機微をうがつことなく、ただただ初々しい。そこがいい。私には二度と獲得し得ない世界がここにある。老兵は死なず、ただ消え去るのみ。

 

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