佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

第1作『男はつらいよ』(昭和44年8月)

 第1作『男はつらいよ』(昭和44年8月)を観ました。

 車寅次郎(通称:寅さん)が20年ぶりに故郷柴又に帰ってくる。さくらに相手が会社社長の御曹司という縁談が持ち上がり、兄として見合いに同席するが行儀の悪い素性が災いしぶち壊しに。その後、さくらと裏の印刷工場に勤める諏訪博との仲がなんとなく良い感じになる。しかし、寅次郎は博や工員たちに“さくらは大学出のサラリーマンと結婚させるんだから気安く近寄るな”と暴言を吐く。ある日、博の真剣な想いを打ち明けられた寅次郎は一肌脱ごうとするものの・・・

 初代マドンナに新派の光本幸子。第1作目においても寅次郎が一方的に想いを寄せるが失恋してしまうというパターンだが、比較的あっさりと描かれている。マドンナの印象もやや薄い。反対に出番は少ないものの、博の父に扮した志村喬の印象が強烈でした。流石の名優です。

 なお、このシリーズには「1968年(昭和43年) - 1969年(昭和44年)に、フジテレビが制作・放送したテレビドラマが最初で、葛飾柴又の帝釈天が舞台ではなかった。このテレビ版はヒットしたが、最終話で寅次郎がハブを取りに行こうとして、逆にハブに噛まれ、毒が回り死んだという結末に視聴者から多数の抗議が殺到して、映画化につながった」というエピソードがある。それが第48作まで続くロングランになったということを踏まえ、改めて第1作を観ると感慨ひとしおである。