『京ものがたり ~作家・スター35人が愛した京都ゆかりの地~』(朝日新聞社・著/朝日文庫)を読みました。
出版社の紹介文を引きます。
朝日新聞夕刊で人気の連載「京ものがたり」を文庫化。
美空ひばりが愛したホットケーキや
黒澤明が脚本を書いた宿、
向田邦子が好んだ佃煮など、
昭和から平成に活躍した著名人35人の
京都とっておきのエピソードを紹介する。
美しいカラー写真も充実。
目次は以下のとおり。
昭和の輝かしいスター
・美空ひばりとホットケーキ
・裕次郎と勝新の石堀小路
・「祇園祭」にかけた中村錦之助
・チャップリンのお気に入り
・小津安二郎が選んだ春の薫り
・黒澤明―脚本書いた隠れ宿・石原
・阿久悠と藤圭子の京都駅
異彩を放つスター
・長塚京三―知恩院を歩く
・リチャード・ギア、省みる時間
・近藤正臣、幕末を思う
・太秦映画村と土方歳三役・栗塚旭
・実相寺昭雄の「京都買います」
・山村紅葉 南禅寺「水路閣」を解く
・加藤登紀子 父のロシア料理
・岡林信康 上林の里で再生
明治~昭和を牽引した作家
・漱石、川を隔てて一句
・池波正太郎と嵯峨野の茶屋・平野屋
・松本清張と「おもぼう」の謎
・井上靖、最後のきつねうどん
・向田邦子が好んだ椎茸の佃煮
・中原中也「ダダ」との出会い
・白洲正子と木津川の十一面観音
・祇園に遊んだ哲学者 九鬼周造
平成の世を彩る作家
・宮尾登美子と西陣の龍村平蔵
・河野裕子が登った大文字山
・加藤周一の「隠れ家」白沙村荘
・筑紫哲也が愛した河井寛次郎
・福岡伸一 知の探求者たちの三月書房
・森見登美彦 何度も通った古本市
時代を築いてきたアーティスト
・魯山人のこだわり 川魚料理
・養源院とコシノジュンコ
・わたせせいぞうと伏見の酒蔵
・山本容子 昭和に戻る二年坂
・やなせたかしと永田萠の桂川
朝日新聞は政治が絡むと常軌を逸する嫌いがあるが、こういうものを書かせるとなかなかやる。良い。かなり良い。いや、すごく良い。新聞社が積み重ねてきたものの厚みを感じさせる本でした。スマート珈琲店、京ぎをん浜作、東山八百伊、京の宿・石原、舌切茶屋、南禅寺・水路閣、漱石の句碑、平野屋、蛸長、いもぼう平野屋本家、笑福亭、海住山寺、白沙村荘、河井寛次郎記念館、三月書房、百万遍知恩寺古本市、山ばな平八茶屋、養源院をチェック。