佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

高野山 萬灯供養会

 高野山に行きました。新入社員を連れての研修です。といいながら、私も高野山についての知識があるわけではなく、私の勉強でもあります。

 毎年8月13日の夜、高野山では萬燈供養会(ろうそく祭り)が開催されます。一の橋から奥之院までの聖域約2キロメートルの参道を約10万本のローソクの光で荘厳し、御霊を供養するお祭りです。

 高野山といえば”凍り”と”胡麻”の二種類の豆腐が有名。精進料理で出てくる代表的なもの。早速、いちばん美味しいと評判の高い「濵田屋」でいただくことにした。味付けはワサビ醤油か和三盆が選べる。ここは和三盆をチョイス。ワサビ醤油は味がイメージできるが、和三盆で食べるとどんな味になるのか、はたして胡麻豆腐はスイーツとして成り立つのか、興味津々といったところ。

 和三盆、正解でした。口に残った甘みは庭に湧き出ている水で洗い流します。

 

 さて、まずは明るいうちに中門から金堂、根本大塔、金剛峯寺、一橋に到るまでの町並み、奥の院に到る参道を見て回ることにしました。

 まずは中門。

中門をくぐると金堂。

 中門には四天王像が安置されています。国道側には黒っぽい持国天(西側)と多聞天(東側)、金堂側には光沢のある赤茶色の広目天(東側)と増長天(西側)です。金堂側の広目天増長天は最近(平成26年)に松本明慶の手によって作られた広目天増長天の二天王が新たに中門に安置されている。目を引くのは胸にあるトンボと蝉。親友社員が下調べしてきた解説によると、胸元にオニヤンマのブローチを付けていいるのは増長天。これはとんぼがまっすぐ前に飛ぶ生物であることから、『後ろにしりぞかない』という姿勢を表現している。胸元にアブラゼミのブローチを付けているのは広目天。これは、蝉が音を遠くへ届ける生物であることから、『威嚇(いかく)』の姿勢を表現しているとのこと。よく調べました。褒めて遣わす。

 根本大塔です。圧倒的な存在感。

 根本大塔の西、御影堂の前に「三鈷の松」と呼ばれる松があります。弘法大師が唐へ渡って、明州の港からの帰国の際、わたしが漏らすことなく受け継いだ密教を広めるのにふさわしい地へ行くように・・」という願いを込めて「三鈷杵」を東の空に向けて投げた。帰国後、その三鈷杵を探し求めていると、高野山の松の木にかかっているということが分かりました。そうして、高野山の地が真言密教の道場として開かれるようになり、この松を「三鈷の松」と言うようになったという伝説がある。また、通常の松の葉は2本ですが、この松の葉は3本あり、三鈷杵の先(鈷部)が中鈷・脇鈷と三つに分かれていることから、その形とあわせて 「三鈷の松」とも呼ばれています。私も探してみましたが見つかりませんでした。でも、実際に見つけた方もいらっしゃったので、本当に3本松葉はあるようです。

 さてロウソク祭りの前に土産物屋の二階で食事。観光者に供されるありきたりの食事だが、胡麻豆腐や黒豆の似たもの、野菜と高野豆腐の炊き合わせなど高野山らしい趣がある。

 般若湯もいただきました。研修ですから味も確かめなくては。(^^;)

 19:00前に食事を終え、いよいよロウソク祭りの行われる奥の院参道へ。

 さすがは高野山。荘厳な一夜でした。

 帰りのトイレ休憩は4号湾岸線泉大津パーキングエリアで。大阪市内方面行き11階には展望台があり、夜景が美しい。夕方なら西に明石海峡大橋と夕日を望めるとのこと。研修で得たミニ知識です。