佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2018年6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2098
ナイス数:972

 

 6月は食べ歩き飲み歩きの旅ものを読み私のGoogle マップにまた☆印が増えた。久しぶりにモリミー愛に火がつくと同時にモリミーと交友のある方々の作品に食指が伸びそうである。この夏は本を片手に全国食べ歩きのみ歩き旅にいそしむことになりそうだ。



極みのローカルグルメ旅 (光文社新書)極みのローカルグルメ旅 (光文社新書)感想
こうした本を読むと人生が短くなってしまって困る。いや、本を読んで寿命が縮むわけではない。仮に80歳までの寿命があるとして、私に残された時間は約20年。その20年の間に訪れたい地方、行くべき店、食べたいものが増えすぎて困るのだ。読み終えた今、「これでは寿命がいくらあっても足りないではないか」とブツブツ言いながら夥しい数の付箋をつけた店情報をPCにファイリングし、Google マップに☆印を付けていく。ああ忙し。
読了日:06月09日 著者:柏井 壽
老舗になる居酒屋 東京・第三世代の22軒 (光文社新書)老舗になる居酒屋 東京・第三世代の22軒 (光文社新書)感想
松江の名書店「artos Book Store」の書棚で見つけた一冊。東京だからなぁ。なかなか行けないからなぁと思いその時は別の本を購入したものの、はやり職場近くの本屋で購入してしまった。流石の眼力。読めばその居酒屋の良さが分かり、行きたくなります。紹介された酒肴の美味そうなこと、カラー写真入りなのでその魅力たるや甚だしいことこの上ない。酒のチョイスもシブイ。これはもう行くしかあるまい。 
読了日:06月09日 著者:太田和彦
グルメぎらい (光文社新書)グルメぎらい (光文社新書)感想
いささかの乱暴をお許しいただいてひと言で言うならば「かりそめにもグルメを標榜するならば、本当に心の籠もった上質なものを食べよ。ブームに乗せられてこれ見よがしのものに惑わされるな。はしたないふるまいをするでない」といったところでしょうか。
読了日:06月10日 著者:柏井壽
恋する日本語 (幻冬舎文庫)恋する日本語 (幻冬舎文庫)感想
私にも好きでよく使う言葉がある。「忠恕」「矜持」「僥倖」などがそれだ。「僥倖」は本書にも出てくる。小山氏のようにこれが「恋をするために生まれた言語なのだ」と感じる感性は私にはない。私の好きな言葉はなにやら硬い。無粋だともいえる。どうやら私が女性にもてないのはこうしたところが災いしているようだ。情けないことである。
読了日:06月10日 著者:小山 薫堂
伝説のエンドーくん (小学館文庫)伝説のエンドーくん (小学館文庫)感想
児童文学とはいえ、還暦近い私にも十分読み応えがあった。いや、むしろ物語を読み進めるにしたがいエンドーくんの正体が明らかになっていく中で、私はどんどん物語に感情移入していった。この物語は老年に入ろうとしている世代の者へのエールともいえるお仕事小説である。存分に楽しませていただきました。児童文学を見くびってはいけませんなぁ。
読了日:06月16日 著者:まはら 三桃
おいしい旅 錦市場の木の葉丼とは何か (集英社文庫)おいしい旅 錦市場の木の葉丼とは何か (集英社文庫)感想
特に臨場感を持って読んだのは松本の旅。「あや菜」「きく蔵」「季寄料理 よしかわ」と私も行ったことのある居酒屋が書いてあります。ただ、中華「百老亭」の麻婆豆腐は知らなかった。私も大の麻婆豆腐好きである。超粗挽きの肉、青太ねぎのぶつ切りの入った花椒たっぷりのせのヒーハー麻婆豆腐ときけば、これはもう行くしかないではないか。今年に入って既に四回松本を訪れた私であるが、近い家にもう一度行こう、松本へ。いや、松本だけではない。浜松へも、盛岡へも、もちろん東京へも行く。その前に近場の神戸を制覇せねば。あぁ、忙しい。
読了日:06月18日 著者:太田 和彦
ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集感想
「ぐるぐる」について考えてみた。いくら考えても「ぐるぐる」するばかりで何ら成果を生み出すことはなさそうである。まるで迷路に迷い込んだように出口が見えない。そもそも「ぐるぐる」とはそうしたものであろう。うっちゃっておくほかあるまい。対談相手は多士済々。柴崎友香さんの『きょうのできごと』、うすた京介氏の『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『ピューと吹く!ジャガー』、萩尾望都さんの『11人いる!』、飴村行氏の『粘膜人間』はぜひ読みたい。神山健治氏のアニメ『東のエデン』もぜひ視たい。
読了日:06月29日 著者:森見 登美彦
特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫)特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
料理にはいろいろある。熱いもの、冷たいもの、甘いもの、辛いもの、苦いもの。スタンリイ・エリンの『特別料理』は後味の悪さを楽しむものだ。いったい後味の悪さを楽しむことなどできようか。それを実現してしまうのがスタンリイ・エリンなのだ。本書には十篇の短編が収められている。ミステリ仕立てで一応の謎は用意されている。しかし、その何篇かは読者に結末の予測がついている。そうではあっても読者は結末まで読まずにはいられない。不思議なことに読者は予測通りの(好ましからざる)結末まで読み進めて満足するのである。
読了日:06月30日 著者:スタンリイ エリン,Stanley Ellin

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