佐々陽太朗のぶらり居酒屋の旅。
今夜の二軒目は木倉町「大関」。
地元の人であふれかえる大衆的な割烹居酒屋。
一席だけ空いていたカウンター真ん中あたりの席に陣取ると目の前におでんが煮えている。大きな車麩がおいしそうな出汁のなかで揺蕩う。
「ビールはエビスの小。それから麩をください。あとどじょうのかば焼きを三本ばかり」と注文する。
出汁をたっぷり吸った車麩が疲れた胃にやさしい。どじょうもこの暑い夏を乗り切るのを助けてくれるはずだ。
お隣の席が頼んだ「のどぐろの塩焼き」が滅法うまそうだ。
おもわず私にもと注文しそうになったが、それは次の店でと思い直しお勘定。1000円であった。正直な商売をしている。地元の人に支持されているのもうなずける。