佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

なごり鱧

 いよいよ秋祭りを来月にひかえ、今日は中島天神会恒例の旅行、今年は沼島の木村屋で「なごり鱧」を食す日帰り旅行となった。

 沼島に向かう途中、あわじ花さじきに立ち寄り。雨模様の天気ではあったが、私たちがバスを降りている間、雨は上がっていた。私が旅行をするときはよくある経験である。雨に洗われた丘はそれはそれで美しい。だた夏の花と秋の花の端境期で爛漫とは言えない風情。

 あわじ花さじきから一時間ばかりバスで移動すると沼島が見えてきた。

 土生港でバスを降り、船で沼島に渡る。

 沼島に着いて10分ばかり歩くと鱧料理で有名な「料理旅館 木村屋」がある。

 部屋に通されるとテーブルに御馳走がわんさか並んでいた。蛸・海老・イカサラダ、鰆のたたき(ポン酢で)、ワタリガニの酢の物、鱧の湯引き(梅肉で)、宝楽焼きは伊勢エビとサザエ。贅沢だ。

 宝楽焼きを食べた後は鍋を火にかけ鱧すきを作る。鱧も松茸もうまいが、実は脇役のタマネギが思いのほかうまいのだ。

 天ぷらはキス、鱧、ピーマン。キスの天ぷらが絶品。そこいらの居酒屋チェーン店で出てくるキス天とはものが違う。臭みが全くなく上品このうえない白身をサクッとした衣が包み、歯で噛むと一瞬の香ばしさの後にふんわり柔らかな身が口の中にほぐれる。こいつぁーたまらん。酒が進む。酒は「千年一 特別純米」淡路の酒だ。

 淡路産ウニのにぎり寿司。これまた言わずもがなの味。

 クリーム色のものは鱧の卵。鱧は9月頃が産卵期。鱧すきの最後はこの卵をさっと煮て、汁ごとご飯に乗せて丼にする。もうたまらんうまさ。

 デザートのフルーツをいただき、満足満足と宿を後にしたのであった。あぁ・・・うまかった。