<YouTubeで落語>
『新版 落語手帖』(矢野誠一・著/講談社)に紹介された274席のうちの40席目は『親子茶屋』。別の名を『夜桜』。
男の遊び好きというのは世は移り変わっても変わらぬもの。それが親子であれば似ていて当然。親は息子に一人前になって欲しい、遊びで身を持ち崩すことの無いようにと心配し小言を言うが、遊びたい気持ちはどっこいどっこいなのだ。
この噺の聴きどころは芸者と「狐釣り」に興じるところ。お囃子にのって「釣ろよ、釣ろよ。信太の森の。子狐どんを釣ろよ」「ア、やっつく、やっつく、やっつくな」と華やいだ調子の語りが粋である。
これはやはり桂米團治で聴きましょう。米朝と米團治のリアルな親子をこの噺に当てはめて想像しながら聴くのも乙なものです。