<YouTubeで落語>
『新版 落語手帖』(矢野誠一・著/講談社)に紹介された274席のうちの41席目は『お若伊之助』。別の名を『因果塚』。
日本橋石町に「栄屋」という大店の一人娘の”お若”は、十七で栄屋小町と言われるほどの大変な美人であった。女将はお若が一中節を習いたいと言うので、頭・ 勝五郎に相談すると元武士で師匠の”伊之助”を紹介された。若い二人のこと、いつしか二人の仲は親密になっていった。それを知った女将は手切れ金25両を渡して別れさせたが、お若の伊之助を慕う気持ちは募るばかり。いつしか気の病を罹ってしまい、気晴らしにと高根晋斎叔父さんの剣道場のある根岸御行の松近くに移されたが・・・
と、まあ異常のような展開の噺。
三代目・古今亭志ん朝で聴いてみましょう。
この噺の舞台となる「御行の松」「因果塚」(狸塚)は実際にあるそうな。根岸の「鍵屋」に飲みに行くついでにでも訪ねてみようか。