佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『旅する本の雑誌』(本の雑誌編集部編/本の雑誌社)

『旅する本の雑誌』(本の雑誌編集部編/本の雑誌社)を読みました。

 最高級車 ”YUI PRIMA” で行くバス旅。ゆったりシートに腰掛けて、シャンパンを飲みながら本を読み、景色の美しいところでは車窓に流れる絶景を眺め眼を休めながらの旅。旅に出るときいつも鞄に2~3冊の本を持っていく。出発の朝、積読本をまとめておいた本棚の一角を眺めやり、さてどれを持っていくかを選ぶのは楽しみだ。選ぶのにとりたてて基準はない。本の背表紙のタイトルに目を走らせ、その時の気分と直感で選ぶのだ。今回の旅には『海近旅館』(柏井壽・著)と本書を選んだ。どちらも旅情をかき立てるタイトルだ。

 出版社の紹介文を引きます。

Welcome to book-tourism!

旅先でついつい覗いてしまうのが本屋さんや古本屋さん……いやいやもう本を中心に旅行を考えている──そんな本好き、本屋好きに送る“ブック・ツーリズム"のガイドブックが登場。

エリア別2泊3日のおすすめコースからテーマ別コースなど本屋さん、古本屋さん、文学館、あの作家が愛したカフェ、あの作品に登場する場所、などなど盛りだくさん。

書を持って旅にでよう!

 

旅する本の雑誌

旅する本の雑誌

 

 

 ついでに本書巻頭にある序文も引いておく。

本好きが、本好きに贈る「本の旅」

 

『旅する本の雑誌』は

詳細プランあり。まったりエッセイありの

いっぷう変わった旅の読み物です。

 

旅先で本屋を見つけると

つい長居してしまう。

 

京都に行ったら、遠出もせず

三月書房と誠光社を

行ったり来たりして

本を読んで、一日を過ごす。

 

そんなあなたの旅のお伴に

『旅する本の雑誌』をご活用ください。

 

 以上のように旅に携える本としてこれ以上ない内容の本である。

 本書を読みながら、行きたい書店やレストラン、カフェをGoogleマップで検索し☆印をつける。ロードバイクで巡るとするとどんなコースにしようかと思索する。京都の「三月書房」「誠光社」「恵分社一乗寺店」「ホホホ座」や松本の「想雲堂」など本書に紹介された店のなかには既に私のお気に入りの書店もある。そうした記述に出会うと同好の士がここにいたとニヤリとしながら肯く。

 同好の士といえば、太田和彦氏と大竹聡氏、牧野伊三夫氏による鼎談「旅と本と酒の座談会」がひときわ楽しめた。ここの本屋に行ったらここで飲むという話は肯ける。小倉の「緑々(あおあお)」に行ったら「武蔵」で飲む。仙台の「火星の庭」に行ったら「源氏」。松本の「想雲堂」に行ったら「8オンス」といった具合。居酒屋ではないが京都の「三月書房」に行ったら向かいの古道具「熊谷道具處」というのもわかる。本好き、酒好きの行動パターンは同じなのだなあ。