佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『毎日のお味噌汁』(平山由香・著/アノニマ・スタジオ)

『毎日のお味噌汁』(平山由香・著/アノニマ・スタジオ)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

あたらしいお味噌汁を楽しむためのアイディア満載のレシピブックです。料理家である著者は毎朝、冷蔵庫にある残りものを使い、自由に組み合わせを楽しみながら一杯のお味噌汁を作ります。季節を味わうお味噌汁のレシピと日記に加え、出汁やおすすめの味噌、具材の情報も収録。

 

毎日のお味噌汁

毎日のお味噌汁

 

 

 私が好きな味噌汁の具は、タマネギ、ジャガイモ、ワカメである。さらにこれに油揚げが入れば文句なし。平山さんが好んで使われているのは、モッツァレラチーズ、トマト、マッシュルーム、アボカド、アスパラガスなど、和食にあまり使わないようなものや、うすいえんどう、こごみ、菜の花、パプリカなど色合いのきれいなもの。味噌は白味噌を使っていらっしゃることが多い。もちろん白味噌ばかりではない。一般に味噌汁として白味噌を使うことはあまりない、特に家庭においてはその傾向は強いとおもわれるが、それに比べるとかなりの比率である。吸口にオリーヴオイルを使われることも多い。これば私もこれまでちょくちょくやってきた。なかなか合うのである。そして白味噌の味噌汁の場合。オリーヴオイルの緑がかった黄色が映えて見た目にも食欲をそそる。
 
 味噌汁にトマトを入れたことはある。しかし、チーズやアボカド、魚の干物などを使った味噌汁という発想は持ち合わせていなかった。こうなると味噌汁は汁物の域を出てメイン料理の域に達する可能性を持つ。また、毎朝食べる味噌汁にこそ季節感を出そうというところになるほどと感心した。それも、わざわざ構えて作るのではなく、朝、冷蔵庫を覗いて、あり合わせの食材の組み合わせで作るところに気軽さとわくわく感がある。毎朝が楽しくなるに違いない。
 
 平山さんの味噌汁をみていると、これに餅が入れば雑煮だなと思う。それこそ汁物ではなく、メイン料理として成立しているといえる。
 
 平山さんの使っていらっしゃる味噌の紹介、出し汁の作り方も参考になる。
 
 季節季節に本書の頁をぱらぱらめくって、旬を感じる味噌汁を作ると毎日に彩りがそえられるだろう。今の季節なら「蓮根のすりおろし味噌汁」「小芋と芽キャベツの味噌汁」「鰤の塩焼きとおろし大根の味噌汁」あたりが良いかな。
 
 最後に少しだけ小言。味噌汁に「お」をつけることに抵抗がある。個人的な好みで言えば味噌汁は味噌汁で良い。あえて「お」を付けたければ「御御御付け」という言い方もあるではないかとも思う。細かいことを言うようで私も器が小さいなと思うが、最近の何にでも「お」をつける風潮はいささか気持ち悪い。。