佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『のんべえ春秋 1』(木村衣有子・著/木村半次郎商店)

『のんべえ春秋 1』(木村衣有子・著/木村半次郎商店)を読みました。

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のんべえ春秋 1

 まずは恵分社一乗寺店の紹介文を引きます。

文筆家・木村衣有子さんが個人編集を行う冊子「のんべえ春秋」のこちらは創刊号です。酒をのむ・飲む・呑む…。酒とそれを楽しむ人々のいる風景をこよなく愛する木村さん。冒頭には居酒屋メニューにまつわるユニークな掌編「ホシさんと飲んでいる」、続く「酒器酒器大好き」と銘打たれたコーナーでは美しいコップをつくる「左藤吹きガラス工房」を取材、書評エッセイでも酒の情景が登場する本をとりあげてと酒づくしの一冊。物づくりや店づくりの現場を訪ね直に話を聞き、それを独自の目線で書籍にし、そこにしか生まれない物語を紡ぐ名人でもある彼女ならではの、酒とその周辺を探った他にはない酒づくしの愛すべき小冊子です。ちなみに発行元の木村半次郎商店というのは、木村さんの曽祖父が営んでいた干瓢問屋の屋号からとられたとのこと、そんな小さな遊び心も楽しい。

 

  『のんべえ春秋』というリトルプレスを発刊するに至った思いについては、次巻『のんべえ春秋 2』の中に次のように記されている。

『のんべえ春秋』は、のんべえによるのんべえのための 小さな本である。酔った上での武勇伝を競うわけでもなく、たしなむ程度と腰が引けてもいない、ちょうどいい塩梅を目指している。

 酒場にある道具のデザインについてひとつひとつ掘り下げてみたいというところからはじまった本である。

 「のんべえによるのんべえのための本」というのが良いではないか。紹介された酒器「左藤吹きガラス工房」の居酒屋コップとワインコップが欲しくなり、工房のHPを訪問してみたが”SOLD OUT”であった。いずれ手に入れることにして、とりあえず「ロートグラス」と「酒ピッチャー」を発注。素朴な手作り感と機械を使わない故のひとつひとつの”ゆらぎ”ともいうべき個性がたまらなく魅力的なのだ。酒場小説「ホシさんと飲んでいる」にでてくる居酒屋で文庫本を読んでいる人は私のことでもある。「気取りやがって」と思われているのかなぁ。ただ、酒を飲みながら本を読むのが好きなだけなんだかなぁ。

『名古屋の居酒屋』(大竹敏之・著)も買ってしまいました。

 

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