『羽州ぼろ鳶組Ⅳ 鬼煙管(おにきせる)』(今村翔吾・著/祥伝社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
「誇るべし、父の覚悟」
京都を未曽有の大混乱に陥れる火付犯の真の狙いとそれに立ち向かう男たちの熱き姿!圧倒的反響、シリーズ全巻続々重版!
「もっともっと大きくなっていく作家だ」文芸評論家・北上次郎氏
(あらすじ)
「人も同じ、身分は違えども煙草の銘柄ほどのもの」煙管の吸い口を見つめ、平蔵は人の儚き生を思い、正義と悪との境を憂えていた――。京都西町奉行長谷川平蔵は、火を用いた奇っ怪な連続殺人を止めるため、最も頼りにする江戸の火消、松永源吾を京に呼ぶ。源吾は平蔵の息子・銕三郎と真相に迫るが、やがて銕三郎が暴走し――。勇壮な男たちが京の街を駆け抜ける!
- 作者: 今村翔吾
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2018/02/15
- メディア: 文庫
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火喰鳥の異名を持つ新庄藩火消頭・松永源吾と心を通じ合わせる長谷川平蔵は『鬼平犯科帳』(池波正太郎)の描く鬼平こと火付盗賊改方長官長谷川平蔵の父である。今巻ではその鬼平の若き頃、銕三郎と呼ばれていた頃のエピソードが織り込まれた物語。序章と終章に描かれた長谷川平蔵宣雄と銕三郎(後の鬼平)の心のふれあいが泣かせる。
「魁」の異名を持つ武蔵と六代目平井利兵衛・水穂に恋愛フラグが立ったか。次作が楽しみ。