佐々陽太朗の日記

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原田泰治と行く花を見る旅@諏訪市原田泰治美術館(旅学人ツアー2日目)

2019/07/27

 旅学人ツアーの2日目午後に諏訪市にある原田泰治美術館を訪れました。原田氏の画は以前にどこかで目にしたことがある気がするけれど、原田氏のことを何も知らなかった。

 泰治氏は1940(昭和15)年に長野県諏訪市で生まれた。1歳のとき小児マヒを患い、両足が不自由になったそうである。4歳になった頃、父親が現在の飯田市に開拓農民として入植し、泰治氏はそこで働く父母と畑にいた。足が不自由だったので毎日、そこにある景色、草花を見ていたに違いない。その経験が泰治氏に自然の中に美しさを見いだす目を与えたのだろう。

 泰治氏の画には農村風景とそこで暮らし働く人々の日々の営みをを愛情込めて描く。ある種の懐かしさとやすらぎがそこに感じられる。
 印象的だったのは優しい色の紫。桐であったり、フジであったり、夕暮れの空であったり。気高くも優しい色である。

 ショップに売っていた『原田泰治と行く 花を見る旅』という本を買い求めた。P62に掲載してある「ジャガイモの花」が好みである。手前に広がる広大な畑には白い花が一面に咲き誇り、その向こうを走る一両の赤い鉄道車両。北国の短い夏、豊かな夏が観る者の心を満たしてくれる。ポスターに取り上げられたのもこの画である。

 

原田泰治と行く花を見る旅 (原田泰治シリーズ)

原田泰治と行く花を見る旅 (原田泰治シリーズ)