佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

U2 ”THE JOSHUA TREE TOUR 2019" さいたまスーパーアリーナ

 ついにこの日が来た。念願の生U2コンサートである。これまでU2のコンサートは何度も何度もYouTubeで観てきた。コンサートDVDも3枚ばかり持っている。スレイン・キャッスルでのライブ『go HOME』は何度観たか数知れず、それこそすり切れるほど鑑賞したのだ。フィルムやレコードならすり切れるがDVDは何度観てもすり切れないのだ。えらいのだ。

 13年前に来日した時も行きたかったのだ。行きたくて仕方がなかったのだ。しかし行けなかった。当時は本当に仕事が忙しかったのだ。日程だって自由にならなかったのだ。京都、大阪、神戸、岡山あたりなら仕事を早じまいして新幹線で駆けつけることができただろうが、会場はさいたまスーパーアリーナのみだったのだ。仕方がないではないか。

 それから次こそはと狙っていたのだ。毎年、毎年、今年こそと思いつつ、コンサート情報をあさっていたのだが一向に来ない。なんと13年待たされてしまった。今回はどんなことがあっても行くと、チケット販売の抽選と転売サイト、あらゆるチャンスを逃すものかとがんばったのだ。そして唯二日のみのコンサートチケットを二日とも手に入れることが出来たのだ。もちろん仕事が無いわけではない。しかし13年前に比べれば、仕事の予定をある程度自分でコントロール出来るようになった。半年前から12月4日、5日、6日は仕事を入れないようにしてきた。周りにもこの日だけは休ませて欲しいと言い続けてきた。苦労の甲斐があった。感激もひとしおなのだ。なにせ13年間も来日しなかったバンドである。次に来日する頃には私はおそらく死んでいる。U2のメンバーだって全員そろっているかどうかあやしいものである。もし元気に次の機会があるとして、じじいがじじいの演奏を聴きに行ってどうする。今でもお互いかなりのじじいなのだ。もうこれが最後の機会と思ってよい。そう思うから余計にありがたいのだ。無神論者の私がおもわず「あぁ・・神様」とつぶやいてしまったほどありがたいのである。

 19時30分を少し過ぎた頃、ショーは始まった。すうっとラリーがメインステージに登場したかと思うと、そのまま全面に突き出した"Joshua Tree"の形をしたステージに進む。ドラムセットに腰を下ろすと、例のマーチングバンド風のドラムが始まった。続いてジ・エッジのギター。アルペジオって言うんですか。知らんけど。一音一音をつま弾き繰り返される美しい音色。”Sunday Bloody Sunday”のイントロである。次々とメンバーが花道を歩き全面のステージにそろう。2曲目は”I Will Follow”、そして” New Year's Day” ” Bad" " Pride (In the Name of Love)"と続く。このアルバム『WAR(闘)』『BOY』『焔』あたりから曲をチョイスしたオープニングは1980年代始めからのファンである私にとって最高の始まりです。

 セットリストを紹介しておきます。

01. Sunday Bloody Sunday
02. I Will Follow
03. New Year's Day
04. Bad
05. Pride (In the Name of Love)


---The Joshua Tree---
06. Where the Streets Have No Name
07. I Still Haven't Found What I'm Looking For
08. With or Without You
09. Bullet the Blue Sky
10. Running to Stand Still
11. Red Hill Mining Town
12. In God's Country
13. Trip Through Your Wires
14. One Tree Hill
15. Exit
16. Mothers of the Disappeared
17. Angel of Harlem


---encore---
18. Elevation
19. Vertigo
20. Even Better Than the Real Thing
21. Every Breaking Wave
22. Beautiful Day
23. Ultraviolet (Light My Way)
24. Love Is Bigger Than Anything in Its Way
25. One

 

  " Pride (In the Name of Love)"のあとメインステージに向かってメンバーが花道を歩き出す。アルバム『The Joshua Tree』の曲の始まりである。1曲目「Where The Streets Have No Name」のイントロが鳴り始めると同時に、巨大スクリーンが真っ赤になりツアーの象徴"Joshua Tree"が浮かび上がり、その下にメンバー4人のシルエットが映る。このどでかいスクリーンに繰り広げられる映像がこのコンサートのもう一つの魅力だ。

 アルバム『The Joshua Tree』からの12曲が演奏されひとまず終了。しかしこれで終わるはずはなく、アンコールが充実していた。1曲目の”Elevation”、2曲目の”Vertigo”とギンギンノリノリの曲で場内は最高に盛り上がった。