『乙嫁語り <12>』(森薫・著/HARTA COMIX)を読みました。<11>を読んだのが昨年末だったので、ほぼ一年間待ったことになる。
まずは出版社の紹介文を引きます。
アニス&シーリーンふたたび!『乙嫁』帰路編、スミス一行はペルシアへ!
中央アジアを舞台に、さまざまな結婚模様を描き連ねていく『乙嫁語り』。撮影の旅を続けるスミス一行は、アニスとシーリーンが暮らす町へと戻ってきました。
「何もやることがない一日」を描いた前後編、「猫」や「髪」、「風呂」に「手紙」の漫画など、大小さまざまな9篇の作品を収録。ロシア軍の南下がうわさされるなか、スミスの旅路に幸あらんことを!
相変わらずの緻密な画。これまで森さんの描く民族衣装に感心しきりだったが、今巻では「髪」が凄い。それこそ第八十一話が「髪」と題した逸話である。よくもまあここまで見事に描けるものだ。
「何もやることがない一日」を描くなど、事の無い日常が過ぎて行くがそれがかえってロシアの南下政策の不穏な影を強調しているように感じるのは私だけか。スミスとタレスの前途に幸あれと願う。
それはそうと応募者全員にあたるという【ハルタ豆文庫】は5冊すべて是非とも手に入れたい。早速amazonのサイトをポチッとしてしまったぞ。
もうひとつ。本に挟んであるお試し版『煙と蜜』(長蔵ヒロコ)を読んでみた。大将純情恋愛譚、良いではないか。主人公が幼すぎ私の好みから外れているものの、それでも充分に興味を引かれた。【ハルタ豆文庫】に書き下ろしが掲載されるようなので、それを読んで気に入れば読み始めるかもしれない。『乙嫁語り』といい、『煙と蜜』といい、還暦を迎えたオジサンが読むなど気持ち悪がられるに違いない。しかし読みたい誘惑には勝てず・・・どうしてくれよう・・・ (^_^;