『君たちに明日はない』(垣根涼介:著/新潮文庫)を読み終えた。
- 作者: 垣根涼介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/10/01
- メディア: 文庫
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面白い小説だった。楽しんで読めるサラリーマン小説として、荻原浩氏の『神様から一言』などと共通したところがある印象を持った。
読み始めたら最後、次の展開が気になり寸暇を惜しんで読み終えてしまう小説だ。登場人物が魅力的で、物語に娯楽性があり文句なしに楽しめる類の小説である。難を言えば、文体に若干の違和感がある。というのも体言止めを多用するクセがあるのだ。垣根涼介氏の小説を読むのは初めてなので、これが氏のクセなのか、それとも、この小説に効果的な文体として敢えてこのような表現を選んだのかは定かではない。いずれ他の作品を読む機会もあるだろう。この作家が好きか嫌いか、判断はその時までお預けだ。
裏表紙の紹介文を引用しておく。
「私はもう用済みってことですか!?」
リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが・・・・・・。恋に仕事に奮闘する全ての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
♪本日の一曲♪
映画『俺たちに明日はない』のチェイスシーンをどうぞ。
曲はブルーグラスで "Foggy Mountain Breakdown"
Bonnie & Clyde- The Chase