佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

HAKASE からのたより

 「HAKASE 通信」(vol.20)が送られてきました。鳥取市栄町にある手づくり万年筆の会社「万年筆博士」からのたよりです。

 いよいよ「その日」が来たようです。今月末に最後の一本を仕上げて万年筆職人の田中晴美さんが引退なさるそうです。 以下は二代目社長の山本雅明氏(現・顧問)がお母様から聴かされた話だそうです。


 ある年、三人一緒に弟子入りしたが、しばらく様子を見てその中の一人だけ残すことにした。理由は残す子が一番優れていたからではなかった。それどころか一番のろまで不器用だけど、辛抱強さを見込んだから。その子が田中晴美だった。


 それこそ一生修行の人生だったでしょう。しずかに少しずつ少しずつ、もっと良いものをと進化してこられたのだと思います。私にとって田中さんの万年筆に出会えたことは僥倖でした。一生大切に使わせていただきます。60年間お疲れさまでした。

 

 

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