あなたは世に何を広めたいのですか?
創ったものにて 何をなさろうとしておりますか?
それがわからずば・・・・・
創造する意味などなく・・・・・
人々の心を打つことはないでしょう・・・・・
己を見つめ直しなされ
見つめて・・・・・・
削いで・・・・・
最後に残ったものこそ・・・・・・
古織(ふるおり)好みとして
真のわび数寄が扉を開きましょう
(第七十八席 「黒と緑のワタシ」より)
『へうげもの 六服』(山田芳裕・作/講談社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
これぞ猿魔術。東国の覇者・北条を滅亡させ、大陸侵攻に野心を燃やす秀吉を前に、利休は、わび数奇革命を完遂せんと諸将を懐柔、打倒・秀吉の狼煙を上げる。そんな師の凄まじき業火に圧倒される織部は、「本能寺」の真相を知り己が可能性を新作染付茶碗に確信した。たぎり立つ大河漫画、大好評の文庫化第6弾。
業を捨てられぬ利休。関白秀吉から娘のお吟も差し出せと命ぜられ、ついに秀吉を亡き者にせんと謀反を企む。秀吉に恭順の意を示せぬ利休はついに堺に閉門。一方、石田治部少輔三成は大徳寺三門の利休木像に言い掛かりをつけ、利休処刑を関白秀吉に進言する。なんだかどんどん三成が悪者に描かれていく。三成ファンの私としては複雑な思いである。