佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

二〇一二年の読書メーター その3

仏果を得ず (双葉文庫)仏果を得ず (双葉文庫)感想
一流のものだけが一流を知る。一つのものを至上と思い定めて他のものは失っても仕方なしと覚悟する。そうしなければ到達できないほどの高み。それほどの高みがあることを知るのは、その高みに至る途上にあってなお上をめざす者だけなのだ。子供は自分の限界を知らない。いずれは死ぬ運命にあることを今は意識していない。しかし、大人は、それも道を究めようとする者ならばなおさら己の限界を知っている。残された時間があまりに短いことも。本当に富士山に登ろうと決めた者だけが富士の頂に立つことが出来る。散歩のついでに登った者はいない。
読了日:8月9日 著者:三浦 しをん
天地明察(上) (角川文庫)天地明察(上) (角川文庫)感想
英雄は英雄を知る。類い希なる知性の持ち主が比類無き知性の持ち主に出会ったとき、お互い何も語らずとも不思議な親和性がうまれる。と同時に、相手に対するリスペクトとジェラシーが綯い交ぜになった感情に戸惑う。相手の圧倒的な才能を観てしまったときに己の中に生じるある種の絶望に身を焦がす。そんな気持になりながらも、人はなお最高の知性に触れることを希求する。人は老いさらばえていつかは死ぬ。しかし、比類無き知性による啓示はいつまでも輝きを失うことはない。それどころか後世に反って輝きを増し伝説となる。
読了日:8月11日 著者:冲方 丁
天地明察(下) (角川文庫)天地明察(下) (角川文庫)感想
”燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや” 渋川春海関孝和という天才にとって、天の定石が明らかであるにもかかわらず、世がその秩序に従っていない状態というのは居心地が悪かったに違いない。天の定石を知る者に世を治める権力無く、世を治める権力ある者に天賦の才無し。そのことに絶望せず、天の定石をあまねく広めたいという志を貫いた執念に拍手を送りたい。そのうえ、渋川春海という人の素晴らしいのは「嫁を大事にする」ところだ。理知の世界に生きながら情に背かない男。男として斯くありたいという姿がここにある。なんと清々しいことか。
読了日:8月13日 著者:冲方 丁
A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)A型の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
どうして今日まで読んでいなかったのかと悔やむ。主人公アルバート・サムスンは女性に優しい紳士だ。酒もタバコもやらず、銃を持たない探偵。過去の記録を丹念にあたり、聞き取り調査を積み重ねるという真面目な探偵ぶり。たまに不法侵入を試みるのはご愛嬌。マッチョであろうと無理をすることなく、あくまで知的に調査をすすめる姿に好感。己の弱さや欲に負けることを潔しとせず、矜持を胸に気高く生きる姿にハードボイルドの原点を見る思いだ。死体を発見しないミステリ。グロテスクであったり、暴力的な場面が登場しないところにセンスを感じる。
読了日:8月18日 著者:マイクル・Z. リューイン
へうげもの 一服 (講談社文庫)へうげもの 一服 (講談社文庫)感想
半年ほど前、『利休にたずねよ』(山本兼一・著)を読んで以来、古田織部という数寄者に興味を持っていた。「剽げる」とは新明解国語辞典(第四版)によると「気軽に、こっけいなことを言ったり、したりして見せる」とある。この世には二通りのものがある。美しいものとそうでないものだ。人の価値観、美意識はさまざまだ。しかし、だからといって「美しいもの」の存在を否定することは出来ない。美しいものは確かにそこにある。そのものの持つ何が人をして美しいと感じさせるのか、それを見極めたいと思った男たちの織り成す人間絵巻に心躍る。
読了日:8月18日 著者:山田 芳裕
へうげもの 二服 (講談社文庫)へうげもの 二服 (講談社文庫)感想
本能寺の変、秀吉陰謀説ですか。いや実行犯説? 斬新です。しかし、そのような秀吉像であればこそ、これからの秀吉と利休とのからみが面白そうだ。利休はどうして秀吉から死を賜ったのか。そして、古田織部はそれをどのようにとらえ、どのように振る舞うのか。秀吉と織部の関係がどう描かれるのかが楽しみ。
読了日:8月21日 著者:山田 芳裕
対談 世流に逆らう―佐伯快勝×アレックス・カー対談 世流に逆らう―佐伯快勝×アレックス・カー感想
今朝のNHK・BSプレミアムの番組『新日本風土記 - 祖谷 大歩危』にアレックス・カー氏が出演。祖谷で茅葺き屋根の古民家を再生していらっしゃった。番組の中で氏は「過疎は時代の流れ。この流れは止められない。だったら出ていった人の後に新しい人が入ってくればいい。観光によって風景・文化・人間関係を取り戻す」といったようなことを語っていた。日本人が古来より育んできた美意識、価値観にもう一度気づき取り戻すための一つの方法として観光を考え、自然や歴史、文化を資源として継承していく。それも「世流に逆らう」ということか。
読了日:8月25日 著者:佐伯 快勝,アレックス カー
地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)感想
地域活性化だとか、商店街復活などといった大義名分は誰もが否定しにくい。しかしだからといって支援しても結果がついてこない場合が多いのではないか。結局は税金と労力の無駄遣いになってしまう。しかし、そのような結果であっても、成功事例として喧伝されているものも多いという。著者・久繁哲之介氏の視点は鋭く、考察は深いとみた。それにしても、なぜ私がこのような本を読んでいるのか。それは秘密です。といっても、たいした理由はないというだけのことです。ただ一言、「別に好きこのんで読んだわけではない」とだけ言っておこう。
読了日:8月26日 著者:久繁 哲之介
自治体をどう変えるか (ちくま新書)自治体をどう変えるか (ちくま新書)感想
基本的に公共の仕事の中で「民間」が対応できないものを「官」が担う。「民」を補完するのが「官」だという考えが貫かれている。現状の行財政をみていると肥大化してしまったガバメントが将来にわたって持ちこたえられるはずはなく、この発想に全く同意する。しかし、つまらない。それにしても、なぜ私がこのような本を読んでいるのか。それは秘密です。読みたい小説は山のように積んであるのだ。別に好きこのんで読んだわけではない。嫌なことはさっさと片付けて、小説世界に逃げ込みたいぞ!
読了日:8月26日 著者:佐々木 信夫
市民版 行政改革―日本型システムを変える (岩波新書)市民版 行政改革―日本型システムを変える (岩波新書)感想
おもしろくない。おもしろさを期待していたわけではない。そんなことは題名をみれば判っていたことなのだ。おまけに岩波新書なのだ。小説読みの私におもしろうはずがないではないか。読むに至ったのにはやむにやまれぬ大人の事情というものがあるのだ。嫌なことは避けていても消えてなくなってはくれない。はやく片付けるしかないのだ。あぁ、小説読みたい。
読了日:8月26日 著者:五十嵐 敬喜,小川 明雄
自治体改革の突破口―生き残るための処方箋自治体改革の突破口―生き残るための処方箋感想
まさに自治体改革待ったなし。とは判ってはいても、なかなか変わらない、変われない。危機意識を持っているのはごく一部。もはや強力なリーダーシップを期待するしかないのか。橋下さん、がんばってちょーだい。あー、それにしても、こんな本さっさと放り出して血湧き肉躍る小説本が読みたい。読みたい。読みたい。読みたい・・・
読了日:8月26日 著者:上山 信一
現代行政と行政改革―改革の要点と運用の実際現代行政と行政改革―改革の要点と運用の実際感想
すみません。「読んだ」というのは嘘です。「斜め読み」といっても言い過ぎです。せいぜい「ざーっと眺めた」というところ。と、そんなことをバカ正直にいう必要もないのですが、この御本は真面目に書かれています。ですから、私も嘘を言ってはいけないという気分になるのです。背筋がピシッと伸びるのです。だからといって、とてもじゃないけどきちんと読む気にはなりません。食前の酒が入ってしまってはなおさらです。すみません。それにしても、この装丁はどういうことなのでしょう。なぜ、クロアゲハ?が・・・。謎です。そちらが気になります。
読了日:8月26日 著者:東田 親司
時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫)時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫)感想
談志師匠の落語に『二階ぞめき』というのがある。ある大店の若旦那のために屋敷の二階に吉原を造ってしまう噺。若旦那が番頭さんに訊きます。「二階に吉原なんて造れるの?」 番頭さん答えて「造れるでしょうそりゃあ、落語なんですから」――本書にはSF仕立てのロマンティックな短編が九編収められています。ある意味何でもありです。それはもうすごいことになっています。だってSFなんですから(笑) それだけに作者のこうあってほしいという思いが伝わってくるステキなお話です。ロバート・F・ヤングの『時が新しかったころ』の甘さに悶絶
読了日:8月30日 著者:R・F・ヤング他,ジャック・フィニイ
Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2012年 09月号 [雑誌]Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2012年 09月号 [雑誌]感想
私の一番行きたいは「越後妻有アートトリエンナーレ2012」。でも行けない。トリエンナーレとはなにかを調べると「3年に一度」ということらしい。ではトリエンナーレ2015に行けば良いではないか。よかった。記事には日本の素敵な美術館だけでなく、海外の美術館も紹介されている。海外には行くことはないだろうが一応記憶にとどめておく。カフェ&レストランBESTランキングにもそそられる。草間弥生さんも蒼井優さんも登場。草間さんにはそそられないが、なぜか目が離せない。蒼井さんと「しろくま」の記事にはマジそそられた。
読了日:9月4日 著者:
美亜へ贈る真珠―梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇 (ハヤカワ文庫JA)美亜へ贈る真珠―梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇 (ハヤカワ文庫JA)感想
初・梶尾真治です。デビュー作「美亜へ贈る真珠」が読めて幸せです。7つの短編すべてに喪失感がただよっています。切なくも美しいロマンス。SFはこれほどまでにロマンティックになれるのか。”愛”と”時間”の織りなすピュアな恋愛。”時”の制約があるからこそ、逢瀬は狂おしいまでに儚く美しい刹那となりうるのだ。「時尼に関する覚え書」がお気に入り。『ジェニーの肖像』(ロバート・ネイサン著)に対するオマージュとして書かれたのですね。恩田陸さんの『ライオン・ハート』とともに私の記憶に深く刻みました。
読了日:9月6日 著者:梶尾 真治
へうげもの 三服 (講談社文庫)へうげもの 三服 (講談社文庫)感想
まずは作者・山田芳裕氏にひとこと苦情を申し上げたい。石田三成がかっこわるすぎる。もっと格好良く描いていただきたかった。光秀は格好良く描かれていた。これは良し。さて、「三服」を読み終えて、やはり光秀の無念の最期に泪。そして、今や天下人になろうとする秀吉の孤独をひしひしと感じた。志を胸に大切なものと引き替えにひたすら突き進んだ男の非業の死と数寄者として剽げた者の生、さらに家康のごとくひたすら生き抜くことを考え己を殺した生き方を見るに、人としてどのように生きるべきか、自分はどう生きたいのかを考えさせられた。
読了日:9月7日 著者:山田 芳裕
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)感想
読メで某氏に薦められた小説。この小説に出会うきっかけをくださったことに心から感謝します。復讐の本質は何か。自分あるいは自分の大切な人が受けた理不尽な仕打ちに対し人は復讐する権利を有するのか。何を願って復讐するのか。そして復讐によってその願いは適えられるのか。復讐する者の持つべき覚悟と責任。復讐の報い。罪の報い。命の軽重。愛とは何か。人間の本質は何か。あらゆることを考えさせられる。少年を主人公としたジュブナイルと先入観を持って読み進めたが、平易な文章なのに読むのに思いのほか時間がかかった。これは深い。
読了日:9月13日 著者:辻村 深月
へうげもの 四服 (講談社文庫)へうげもの 四服 (講談社文庫)感想
古田左介あらため古田織部正となり、数寄の頂を目指す。丿貫との出会いで侘び数寄へと方向性を定めた。「侘び」を極め日本一の数寄者と称されたい想いが嵩じるにつれ、ますます「侘び」の境地から離れていく皮肉がおもしろい。一方で秀吉と千利休の考えの食い違いが緊張感を帯びてきた。今後の展開が楽しみだ。
読了日:9月15日 著者:山田 芳裕
へうげもの 五服 (講談社文庫)へうげもの 五服 (講談社文庫)感想
真のわび数寄を追求する利休。しかし求めるものが崇高すぎてかえって窮屈か。利休の高弟・山上宗二は秀吉の怒りを買い打ち首に。いよいよ秀吉と利休に埋まることのない溝が。三成はいよいよ忍城を水攻めに。そんな中、古田織部は剽げつつ美意識を昇華させ、わび数寄を極めようとする。物語はいよいよクライマックスを迎える予感。それにしても、石田三成を格好悪く描きすぎです、山田さん。三成にももっと華をお願いします。三浦しをんさんの解説には唸った。へうげものの描く世界が「ひとはパンのみにて生きるにあらず」だと看破する鋭さに感服。
読了日:9月15日 著者:山田 芳裕
へうげもの 六服 (講談社文庫)へうげもの 六服 (講談社文庫)感想
業を捨てられぬ利休。関白秀吉から娘のお吟も差し出せと命ぜられ、ついに秀吉を亡き者にせんと謀反を企む。秀吉に恭順の意を示せぬ利休はついに堺に閉門。一方、石田治部少輔三成は大徳寺三門の利休木像に言い掛かりをつけ、利休処刑を関白秀吉に進言する。なんだかどんどん三成が悪者に描かれていく。三成ファンの私としては複雑な思い・・・。山田さん、三成をもう少し格好良く描いてくれ~~~! 三成にもっと華を~~~!
読了日:9月16日 著者:山田 芳裕
へうげもの 七服 (講談社文庫)へうげもの 七服 (講談社文庫)感想
ついに利休は秀吉から死を賜った。介錯人はなんと古田織部正。ついに古田織部は武を捨てることはできなかった。織部は利休を師と慕う者たちから茶頭筆頭の地位のために裏切ったと非難を受ける。しかし、そんな織部を利休は末期において理解していた。お互い美の追求者の極みにある者同士なればこその理解であったろう。それにしても山田さん、織部介錯させるとは、そこまで史実を曲げていいの? 余談ながら、三成について人の情を解さぬ冷血漢ではなく、うまく喜怒哀楽を表せない不器用な男なのだとの見方には少しばかり救われました。
読了日:9月16日 著者:山田 芳裕
へうげもの 八服 (講談社文庫)へうげもの 八服 (講談社文庫)感想
織部は数寄の頂上を極めるため朝鮮へ密航。登窯を視察し量産を準備に入る。しかし太閤秀吉の天下にも落日の気配。時代変革のマグマはいよいよ最高潮に達した。織部よどう動く。といったところで文庫版の既刊本はここまで。講談社によると「文庫版はとりあえず完結。モーニングでの連載はまだまだ続くので九服、十服と続刊の可能性もなくはない」だとぉ?! このはっきりせん態度はなんじゃぁ! 責任者出てこいっ! 出てきて出すか出さんかはっきりせいっ! (怒)
読了日:9月16日 著者:山田 芳裕
美の旅人 フランス編 1 (小学館文庫)美の旅人 フランス編 1 (小学館文庫)感想
ただ一度パリを訪れたことがある。ルーブル美術館の前まで行きながら美術館に入らず、パリ三越で家族や知人への土産を買うことで時間をつぶしてしまったことを、今、心から悔やむ。妻、母、妹は私が買って帰ったバッグを見て心から喜んでくれた。しかし、私はそれに費やしたお金を、いやいや、ルーブルに入ることなく費やした時間を心から悔やむのだ。クロード・ロランのセピア色、素敵ではないか。あぁ、後悔先に立たず。ルーブルではないがモネの『印象・日の出』は昨年11月26日に京都市美術館で見ることができた。せめてもの慰めか、あぁ・・
読了日:9月19日 著者:伊集院 静
美の旅人 フランス編 2 (小学館文庫 い 31-5)美の旅人 フランス編 2 (小学館文庫 い 31-5)感想
ロマン主義」から「印象派」の誕生への足跡を伊集院氏なりの解釈でたどる。ドラクロワ、コロー、モネ、ゴッホと旅はセーヌを下る。私の大好きな画「パラソルをさす女」(モネ)がカラー写真で登場。私が昨年11月に京都市美術館で観た画は「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」であった。女性の傍らには子供がいたように記憶しているが、この画は女性一人。日傘をさす女性を描いた画はたくさんあるのですね。コローの言葉「優しさの方が、才能よりずっと大切だ。善良な魂があれば作品の中にあらわれるものだから」が素敵です。
読了日:9月20日 著者:伊集院 静
美の旅人 フランス編 3 (小学館文庫)美の旅人 フランス編 3 (小学館文庫)感想
不具の画家ロートレックムーラン・ルージュ。かつて絵を愛し優しかった少年が夜の町をさまよい、酒に溺れ、享楽にふける。踊り子や売春婦とともに過ごす日々に感心を寄せた。マネの白、そしてピカソの青。モディリアーニの描く身体の歪みやアーモンドの瞳。画家の人生や内面がどのような形で画に現れるのか。とりわけピカソを観るにつけ、それを考えさせられる。紹介された画の中で最も好きなのはロートレックの「ムーラン・ルージュ・コンサート・バル」。一番印象に残ったのはピカソの「泣く女」であった。
読了日:9月22日 著者:伊集院 静
楽園のカンヴァス楽園のカンヴァス感想
画は画家によって描かれる。画家を突き動かすのはPASSION/情熱。そしてその情熱はひとつの物語を紡ぐ。画にまつわる物語は描き手だけが知る物語として、カンヴァスに封じ込められる。幾重もの絵の具に塗り込められるのだ。しかし、封じ込められないほどのPASSION/情熱は時として人に知られ、語り継がれ、やがて伝説となる。そのとき画は永遠の命を獲得する。ヤドヴィガはルソーのPASSION/情熱によって「永遠を生きる」ことになった。それはとても素敵なことだ。人は永遠を獲得するために生き、死んでいくのかもしれない。
読了日:9月26日 著者:原田