佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

晩鐘 続・泣きの銀次

『晩鐘 続・泣きの銀次』を読みました。

 

 

『泣きの銀次』の続編です。『泣きの銀次』を読んだのは四年前の三月のこと。続編が出ているとはつゆ知らず。最近、完結編『虚ろ舟』が出たのを知って『晩鐘』とあわせて買いました。

前作では、銀次は江戸小伝馬町の大店(小間物問屋坂本屋)の跡取り息子であったが、妹のお菊が何者かに殺害され、その下手人を捕まえるため岡っ引きになったという話であった。十年をかけた執念で下手人をとらえ、一度は十手を返した銀次が表勘兵衛に請われて再び十手を手にしたというところから今作は始まる。銀次はすでに齢四十歳である。情け深い「泣き」は健在だった。つれ合いと子供を得て生きていく中で、銀次は更に人として深みを増した。次作はいよいよシリーズ最終章『虚ろ舟』。『虚ろ舟』では銀次の娘・おいちが嫁に行くという。早く読みたい。

 

最後に出版社の紹介文を引きます。


十手と鑑札を返上し、岡っ引きから足を洗って十年。「泣きの銀次」も来年には不惑を迎えようとしていた。小間物問屋の主として細々と暮らしていたある日、銀次は監禁されていた娘を助ける。実は近頃、娘のかどわかしが頻発しているという。「下手人を捕らえるため手を貸して欲しい」と言われた銀次は―。