佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

香菜里屋を知っていますか

 

『香菜里屋を知っていますか』(北森鴻:著/講談社文庫)を読了。
 
まずは出版者の紹介文を引きます。

香菜里屋シリーズ完結編。当店の裏メニュー。それはお客様が持ち込む謎と、その解決です。ビアバー香菜里屋は、客から持ちこまれる謎がマスター・工藤によって解き明かされる不思議な店――。常連客は、工藤による趣のある料理とともにこの店を愛していた。だが、その香菜里屋が突然たたまれてしまう。そして若かりし頃の工藤の秘密が明らかになる。シリーズ完結編。(講談社文庫)

 
 
マスター・工藤の待ち人とその人にまつわる逸話が明らかになった。これで《香菜里屋》シリーズも完結したのだなぁと暫し放心状態。工藤と待ち人のその後がどうなったかを知りたい気持ちが弥増すところ、北森氏の早すぎる死によりそれも敵わぬ事と割り切らねばなるまい。良きシリーズに出会った。次は《蓮丈那智フィールドファイル》シリーズ、《旗師・冬孤堂》シリーズ、どちらを読むか迷う。とりあえず「猫に恩返し」の作中に出てきたデイモン・ラニヤンの『ブロードウェイの天使』を読んでいる。加島祥造の訳がイイ。泣けます。