佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

もしも人生をやりなおせるなら

『もしも人生をやりなおせるなら If I had my life to live over』(ナディーン・ステア:著/かみひこうき:訳/こがらしパレード:絵/ディスカバー・トゥエンティーワン)を読みました。

まずは出版社の紹介文を引きます。

作者:ナディーン・ステアについて
作者のナディーン・ステアという女性についてわかっていることは少ない。アメリカ合衆国ケンタッキー州に暮らしていたらしいこと。彼女が85歳のときにこの詩を書いたらしいこと。それがすべてです。読者の方のなかには、ドイツの児童文学者、エーリッヒ・ケストナーの「もういちど人生がくりかえされたら」という詩を連想される人もいるかもしれませんが、彼女の書棚にケストナーの詩集があったかどうかはわかりません。

しかし、作家でもないごく平凡な女性によって数十年前に書かれたこの詩は、時代や国をこえ、いまも秘かに読み継がれている不思議な魅力をもった希有な作品であることはたしかです。

一般に知られるようになったきっかけのひとつが、1993年にアメリカで出版され世界的ベストセラーとなった『CHICKEN SOUP for the SOUL』のなかで紹介されたことだったことはまちがいないでしょう。また、元ハーバード大学の心理学教授で、アップルの創設者スティーブ・ジョブズに深く影響をおよぼした『Be Here Now』を著したニューエイジの代表的作家ラム・ダスは、自著の『STHILL HERE』で「いつも持ち歩いている文章」として彼女の詩を引用しています。そういった書物などで彼女の詩に触れ、心を動かされた人たちによって、感動の輪が静かに広がっていったと思われます。

インターネットが普及すると、「経営の神様ピーター・ドラッカーが晩年に書いた」というまことしやかな説が語られたり、あるいは原文にはない数行が加えられたりと、少しずつ姿を変えながらも、名もなき“ナディーンおばあちゃんの詩”は今日も世界のどこかでひとり歩きを続けています。 

 

もしも人生をやりなおせるなら If I had my life to live over

もしも人生をやりなおせるなら If I had my life to live over

 

 

 ”きっといまより問題はふえるかもしれない

 でも頭の中だけの心配事は減るだろう”

この言葉、しかと胸に刻みこみました。

勝敗も定まらぬ前に戦がつらいと泣き言を言うまい。負けて腹切ればすむ話とも思うまい。一瞬一瞬を大切に生き、力つきるまで前に進むのみ。

 


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