『殺意の楔』(エド・マクベイン:著/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読みました。
小さな、しかし絶対に壊されたくない幸せ、それが謂われなき逆恨みによって危機に瀕している。そんな緊迫感が全編をつつむ。解決したとき、心から「よかったー」と思える脱力感。果たしてニトログリセリンは本物か偽物か、それがわかったときの何とも云えぬ気持ちは忘れられないほど。それほど物語にのめり込み、コットン・ホースに感情移入し、テディ・キャレラの身の安全を心から願っていた。あぁ、よかった・・・。余談ながら、順番を間違えてシリーズ第6弾『殺しの報酬』、第7弾『レディー・キラー』を読み飛ばしてしまった。これから第7弾に戻るが、興ざめなどなければ良いのだが・・・