佐々陽太朗の日記

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『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』(朝井まかて・著/講談社文庫)

『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』(朝井まかて・著/講談社文庫)を読みました。

まずは出版社の紹介文を引きます。

 花競べ―最も優れた名花名木に与えられる称号・玄妙を目指し、江戸中の花師が育種の技を競い合う三年に一度の“祭”。恩ある人に懇願されて出品した「なずな屋」の新次は、そこでかつて共に修業した理世と再会する。江戸市井の春夏秋冬をいきいきと描く傑作「職人小説」。小説現代長編新人賞奨励賞受賞作。

 

 

花競べ  向嶋なずな屋繁盛記 (講談社文庫)

花競べ 向嶋なずな屋繁盛記 (講談社文庫)

 

 

『恋歌』で第150回直木賞を受賞されたので注目していたのですが、これまで読むことなく朝井まかて氏の小説は初読みである。友人のRさんが朝井氏の小説にはまっていらっしゃると聞き、あぁ、そうであった、私も読まねばと手に取りました。これが処女作とはびっくり。何に驚いたと言って読み物としてのおもしろさが抜群なのです。特に登場人物が皆、魅力に溢れており、それぞれの人物に感情移入し幸せを願わずにいられなくなります。こんな気持ちどこかで感じたなぁと考えてみると、そうです髙田郁氏の「みをつくし料理帳」シリーズでした。髙田氏にはずいぶんはまりましたが朝井氏にもはまりそうな予感。