『名残り火 てのひらの闇 Ⅱ』(藤原伊織・著/文春文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
惜しまれつつ逝った著者、最後の長篇
堀江の無二の友人・柿島が殺された。謎に満ちた死に疑問を持った堀江は調査に乗り出す。病床の著者が最後までこだわった傑作長篇
とうとう読んでしまいました。一作だけ読まずにとっておいた藤原伊織氏の遺作。本作を読めば藤原氏にお別れを言うことになりそうな気がしたためである。こっぱずかしい感傷と笑われてもしかたがない。もう一度、藤原伊織氏の世界を通読するつもりです。次は『雪が降る』にしよう。もちろん「紅の樹」を読むために。