佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2016/08/12 宇和島の夜は「鯛めし」で〆る

気ままに四国を走るチャリンコ旅の3日目は宇和島に泊まりました。

チャリンコ旅の楽しみは訪れた町の居酒屋でその土地のうまいもんをアテに酒を飲むこと。

どの店に入ろうかとブラブラ歩いていると、地元の常連らしき人が千鳥足で出てきた店があった。観光客ではなく、地元の人が出入りするこういう店なら間違いなかろうと「いけす料理 平家」に入ることにした。

店に入るとまずカウンター席。中の調理場では大将が一人で包丁を振るっている。奥には座敷があるようで、地元客が数人連れだって何組か入ってきた。

表に「活サバあります」と謳ってあったので、まずは生ビールと活サバを注文。

新鮮なサバの刺身は味と脂がのってやはり美味い。

次は何にしようかとメニューを見ると「ほごの煮付け」と書いてある。「ほご」とはなんぞや。初めてきく名だ。おねえさんに尋ねてみると「カサゴ」「ガシラ」のことだという。そりゃあいいと注文。飲み物も酒に変えて「梅錦 封印酒 川ノ之」(四国中央市・梅錦山川株式会社)を冷やで注文。うまい! その後、酒は「虎の尾 潤」(宇和島・西本酒造)、「城川郷」(西予市・中城本家酒造)と飲み進め、十分に酔ったところで〆にする。

宇和島で〆のご飯ものといえば鯛めし。太田和彦氏の紀行文『宇和島の鯛めしは生卵入りだった ニッポンぶらり旅 (集英社文庫)』を読んで、いつか宇和島に行くことがあったら食べたいと念願していたのだ。

出てきた鯛めしを見て、私は大きな勘違いをしていたことに気づいた。私はてっきり鯛の刺身を漬けにしたものをご飯にのせ、生卵の黄身を混ぜて食べるものだと思っていたのだが、新鮮な鯛をうすくそぎ切りしたものと、醤油、みりん、生卵、ごま、だし汁で調味したタレと混ぜ合わせ、そのタレごとそのまま熱いご飯にかける食べ方でした。いわば豪華な玉子かけご飯でした。この丼を手に持ち、ご飯と鯛を一気に口にかっ込み、ワシワシと噛むと美味い! 一気に食べきりました。幸せな夜でした。