佐々陽太朗の日記

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『世界一やさしいスパイスカレー教室 スパイスカレーのしくみがよくわかる』(水野仁輔・監修/東京カリー番長・著/マイナビ出版)

『世界一やさしいスパイスカレー教室 スパイスカレーのしくみがよくわかる』(水野仁輔・監修/東京カリー番長・著/マイナビ出版)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

 

「こんなにおいしくできるなんて!」人気の料理教室を完全再現!

東京カリ~番長の調理主任・水野仁輔氏が紙上「スパイスカレー教室」を開講!

基本的なスパイスカレーのしくみ、スパイスの役割の説明はもちろん、
目から鱗の包丁テクニック、よくある失敗例、おもしろ雑学なども交えて、初心者でも絶対おいしくできるように、ひとつひとつの工程を丁寧に解説します。

さらに東京カリ~番長のメンバーが、料理教室で学んだテクニックでできるアレンジレシピを提案。
3種類のスパイス&30分でできるかんたんカレーから、
10種類以上のスパイスでじっくり作るこだわりカレーまで紹介し、
スパイスカレーを完全マスターできる1冊となっています!


『これまで様々なスタイルで料理教室を実施し、
生徒さんが「!!!」と開眼する光景を数えきれないほど目の当たりにしてきました。
だったらリアルな料理教室を実施し、その内容を余すことなく原稿にして写真を添えれば、画期的なカレーのレシピ本になるはず。
そんな僕の目論見は、うまくいったと思いますか? もちろん。
だから自信をもって出版することにしました。信じてついてきてください。
世界一やさしいスパイスカレー教室、始まります。』
水野仁輔(本書「はじめに」より)

 

世界一やさしいスパイスカレー教室 -スパイスカレーのしくみがよくわかる-

世界一やさしいスパイスカレー教室 -スパイスカレーのしくみがよくわかる-

 

 

 TSUTAYAの書籍コーナーを歩いていたら表紙が目に入り、「あぁ、カレーが食べたい」と思ってしまった。食べるなら表紙の写真のようにスパイシーなカレーが良いな。そんなことを思いながらページをぱらぱら捲っていると、もうたまらない。近くに本格的なカレーを食べさせる店があるかどうか知らなかった。かといって喫茶店のカレーじゃ満足できない。この本を買って家で作ってみよう。ついてはもう二冊ほど買って勉強しよう。さらにどんどん勉強してカレーを極めるのも悪くないな、などと身の程知らずな妄想はどんどん膨らんでいった。結局、本書の他に『スパイスカレー辞典』(水野仁輔・著 /パイ インターナショナル)と『campの野菜を食べるカレー 特製カレーダレで、煮込まず15分、すぐおいしい』(佐野卓・著/マイナビ出版)を買ってしまった。本格的にカレーを極めたいという気持ちが『スパイスカレー辞典』を買わせると同時に、いやいや面倒臭いのはいやだ、簡単に作れておいしいカレーの極意はないのかという気持ちが『campの野菜を食べるカレー』を買わせたのである。本格的なカレーを作りたいという前向きな姿勢、しかし面倒なことはしたくないという怠惰な姿勢が私の心の中で覇権を争いせめぎ合った結果、結局そのどちらもが勝利を収めることがなかったのだ。欲張りと言えば欲張り、優柔不断を言えば優柔不断。我ながら情けないが私はそんな人間なのだ。仕方ないのだ。

 さて本書だが、どうすればスパイスカレーができるかを極めて簡単に教えてくれる。レシピも充実している。写真も魅惑的で食欲、創作意欲をそそる。カレーに合うライスやナンの作り方、付け合わせのレシピまであり、この一冊でそれなりにスパイスカレーが出来てしまう。すごいぞ東京カリー番長! 偉いぞ水野仁輔! 他の二冊は不要であった。しかし私の内なる好奇心、向学心、求道心は止めようもなく、次の一冊を手に取るのであった。今、私の血は種々の香辛料で熱くたぎっている。しかしこれもしばらく扇風機にあたると汗の乾きとともにすぅっと収まるものだ。私の性格もまた”熱しやすく冷めやすい”。それは五十数年間生きてきた中ですでに証明された性分だ。しばらくはスパイスで遊ぼうと思う。