佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2日連続の「やまいち」そして宍道湖の夕日、「おでん庄助」「中村BAR」、ダメ押しの「郷」

 今日も16:30の仕事開始。居酒屋「やまいち」に出勤だ。気持ちが急いて5分前に着いてしまった。まだ暖簾がかかっていない。橋のたもとでふとなにか動くものが目にとまった。エイであった。大橋川にエイがいるとは驚きだ。

16:30かっきりに店に入る。カウンターに並べてある惣菜からハチクとほうれん草を選ぶ。今日も暑かった。生ビールを一気飲みした。

 ふとカウンター越しに冷蔵庫を視ると「𠮷酔連」のステッカーがある。姫路の大酒飲み、吉岡隊長が率いる酒呑み軍団はここにも足跡を残している。吉岡隊長は見知っているが、その軍団の実態は謎だ。噂によると、10人ばかりで疾風のように居酒屋に現れて、その居酒屋のうまいものをたらふく食べ、良い酒を鯨飲し、勘定を払う前に店主を呼び、客の目にとまりそうなところに「𠮷酔連」の丸ステッカーを貼れ、貼らねば金は払わぬぞ、𠮷酔連ににらまれた哀れな居酒屋の末路を知らぬのかと脅しつけ、店主が言うことをきくと疾風のように去っていくという。何やら怪しげで恐ろしい軍団なのだが、不思議なことに金払いと酒癖は悪くないと聴く。私も酒呑みの端くれではあるが、畏れ多くてとてもそのような連には加えてもらえぬ。

 飲み物を日本酒に変えた。「豊の秋 純米吟醸」、肴はノドグロの煮付けにした。ノドグロは刺身にしてもうまいが、やはり煮付けが一番だろう。

 17:30、今日こそは宍道湖の夕日を拝みたいと店を出た。新大橋を南に渡っていくと「中村BAR」のマスターとすれ違った。後でお店に寄ります。

 夕日が沈む方向には出雲がある。雲が出る國だけに、今日も雲がかかるのではないかと気をもみながら、北に向かって出雲の神様に柏手を打った。ついでにアッラーの神に礼拝した。も一つついでに胸の前で十字(クロス)を切った。出雲は日本全国の神様が集うところ。最近日本は外国人に人気である、アッラーもキリストも来ているかもしれない。どうやら私の願いは聞き届けられたようだ。今日は素晴らしい夕日を観ることが出来た。

 暗くなるまで宍道湖の景色を楽しんだあとは、もう一度東に歩いて居酒屋を物色した。松江大橋にさしかかると、鮮やかに赤い提灯が目に入った。そうであった。松江に来れば「おでん庄助」を外すわけにいかない。おでん屋といっても客席がけっこうある店だ。ここは店の真ん中にあるカウンターに腰掛けるのも良いが、窓際に腰掛けると大橋川の夜景がきれいである。酒は「李白 特別本醸造 生」、松江の銘酒である。軽やかな味わいがおでんの味をさらに引き立ててくれる。おでんは「のやき(アゴちくわ)」、「キス団子」、「玉子焼き」、「大根」を頼んだ。「玉子焼き」をおでんの具にするのは珍しい。おでんの風味をまとった玉子焼きは、ほんのり甘くうまい。「キス団子」と「のやき」ははずせないところ。

 庄助でうまいおでんを食べ、すっかり上機嫌になった私はやはり「中村BAR」に行った。まずはカクテル「サイドカー」。もう一杯は「ヘーゼルバーン12年」。豊かなフレーバーを持つシングルモルト

「中村BAR」で十分満足した私だが、今回の旅で松江の夜は今日が限りである。仕事熱心な私はもう一軒居酒屋を探索に出た。「中村BAR」のマスターに教えてもらった居酒屋「郷」。ここでは某国立大学の学生だというバイト君となにやら話が弾んだような記憶があるのだが、何を話したかよく覚えていない。酒も何杯か飲んだだろうが、記憶が怪しい。刺身の写真だけが残っている。記憶は無いが、幸せな夜であったことだけは確かである。