佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

播州地酒と全国銘酒、肴 ひの

 株主総会後の休日、龍野クラシックで汗を流した後は神戸へ。

 兵庫県民会館での会合に出席。

 わざわざ神戸まで足をのばしたからにはちょいと居酒屋へと立ち寄ったのは貝がうまいという「ボンゴレ」。勇んで入店したもののカウンターは一杯。30十分ほど待てば席が空くというが、私は早く飲みたいのだ、30分も待てないのだ、またの機会に来るのだと言い置いて店を出た。1階には「酒商 熊澤」という立ち飲み屋もあるのだがここも満員。考えてみれば、ここで飲みたいと私が思う店は他の方も飲みたい店なのだ。当然なのだ。仕方がないのだ。

 ならばと訪れたのが『播州地酒と全国銘酒、肴 ひの』(兵庫県神戸市中央区北長狭通2丁目4−7)。私はこの店を神戸三宮元町界隈でNo.1居酒屋だと密かに思っている。酒は地元兵庫県の地酒を中心に充実しており、肴もうまい。そして、酒も肴も納得の値段で出してくれる。大将も気持ちの良い人柄だし、酒と料理を供してくれる女性が気が利くのだ。酒と一緒に和らぎ水を持ってくるのは当然のこと、水が減っていればそれをめざとく見つけて注いでくれる。燗を頼めば、熱燗かぬる燗か訊いてくれる。過剰な愛想はしないが、きちんとしたもてなしが出来る娘なのだ。

 扉を開けると、ここも客で一杯であったが、奇跡的にカウンターの隅の狭い一角が空いていた。大将が「すみませんこちらで良ければ・・・」と申し訳なさそうに言うのだが、私はうまい酒が飲めればいいのだ、けっして真ん中でなければイヤだなどとワガママは言わないのだ、おとなしく一隅を照らすのだ。

 今日は湿気でむっとした暑さだった。皮切りにとりあえずは生ビールがよろしかろう。生ビールには「ポテサラ」だ。「ひの」のポテサラは100円なのだ。しかも玉子たっぷりでうまいのだ。こういうところが「ひの」は偉いのだ。続いて頼んだのは「いかのワタ醬油焼き」 プリッとしたイカに旨みたっぷりでちょっと塩っぱいワタがからまり、ネギと振りかけた胡麻の風味がたまらない一品。こいつは「都美人 山廃純米」のぬる燗に合う。イカのワタがあまりにおいしいのでお姉さんにスプーンを所望し、きれいに食べきったのは言うまでもない。

 〆の酒は「仙介 夏純米 一火」。好きでいつも飲む特別純米・生は「仙介」の文字が緑色だが、これは青色の文字が鮮烈な夏のイメージ。味も予想どおり。冷やでやると最高だ。アテは「水茄子の刺身」。みずみずしい水茄子にオリーブオイルと塩。「仙介」との相性は抜群だ。

 十分に満足して店を出た。お勘定は通常の居酒屋をイメージしたものの2割から3割安い。正直な商売をしているな。「ひの」よ、偉いぞ、贔屓にするぞ、また来るぞ!!