佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『箸もてば』(石田千・著/新講社)

『箸もてば』(石田千・著/新講社)を読みました。

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まずは出版社の紹介文を引きます。

箸もてば、いつかの夕方、いつかの乾杯。ひとくちめのビールが、喉もとすぎる。会えなくなったひとにも会える。(「あとがき」より)
作家・石田千による、つくる、飲む、食べる日々をつづったエッセイ。
年々歳々、食相い似たり、年々歳々、人同じからず。
時のうつろい、四季のうつりかわりととも自然の恵みとどう出合い、どう調理し、食べ、そして飲んだか。
飲食は命を養い、心を支える。食べものへの思い、そして杯を手にすれば、思いおこすあの人たちの声、姿、気配。
生まれたばかりのような繊細なことばで語られる、飲食をめぐる珠玉の掌篇集。

 

箸もてば

箸もてば

 

 

 石田千さんのおきにいり。朝の梅干し、ぼろぼろジーンズ、ビールジョッキに、もめんのとうふ、はしご酒と夜中のうどん。そしてなによりもマスタードのちいさなあきびん。(おそらく”MAILLE”マイユ製のものと推察される)

 おそらくは都内の外れでお一人暮らしでいらっしゃる石田さんが、日日の些事を食べものの季節感とともに淡々と綴ったエッセイ。

 平易な言葉で、肩の力を抜いて、感情を抑えた筆致で書かれた石田さんの日常がなんとも味わい深い。

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