佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『BAR追分』(伊吹有喜・著/ハルキ文庫)

『BAR追分』(伊吹有喜・著/ハルキ文庫)を読みました。

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 まずは出版社の紹介文を引きます。 

新宿三丁目交差点近く―かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。そこは、道が左右に分かれる、まさに追分だ。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテルや、ハンバーグサンドなど魅惑的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔かかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン!

 

BAR追分 (ハルキ文庫)

BAR追分 (ハルキ文庫)

 

 

 たまに一人でBARに行く。若いころは気後れしてなかなか開けることのできなかったBARも、年をとると逆に落ち着く場所になるから不思議だ。私が良く注文するのはジントニック。あるいはカウンター越しに目についたアイラをロックでやる。ちょっと気取ったときはギムレット。チャンドラーの小説『長いお別れ』のラスト近くでテリー・レノックスがフィリップ・マーロウに「ギムレットにはまだ早すぎるね。」と言う場面が印象的で、カクテルと言えばギムレットというイメージが私の心に刷り込まれているからだ。しかし、次にBARの扉を開けた時には”オールドファッションド”にするか”CCジンジャー”にするかと迷っている。

 四話の中では「父の手土産」が良い。単に娘を嫁がせた経験があるからかもしれないが、泣きそうになってしまった。

 けっこう多くの人に読まれていて、続編がシリーズ化されて出ている。軽く読めてしんみり心にしみこむエピソードが好感されるのだろう。私も続編を読むとしよう。

 

情熱のナポリタン―BAR追分 (ハルキ文庫)

情熱のナポリタン―BAR追分 (ハルキ文庫)

 
オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫)

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