佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

箱根 彫刻の森美術館 「衣を脱ぐ」に逢いに

 久しぶりに箱根に来ました。2008年に欧州に交通事情を視察に行った仲間の集まりです。あれから10年になりますが、今も年一回集まって仕事のこと、趣味のこと、家族のこと、あれこれ情報交換し懇親を深めています。

 情報交換会は夕刻から湯本のホテルであります。昼過ぎに小田原に着いたので「彫刻の森美術館」を訪れることにしました。「彫刻の森美術館」を訪れるのは今回が初めてなのですが、以前から恋い焦がれている作品があるのです。 それはジャコモ・マンズーGiacomo Manz)の作品「衣を脱ぐ(大)」です。7年ほど前、『Casa BRUTUS特別編集 日本の美術館ベスト100ガイド』を読んで、全国各地を旅したときに訪れるべき美術館をリストアップしながら、インターネットで情報を閲覧していたときに「衣を脱ぐ」の写真に出会ったのです。プロのカメラマンのものではありませんでしたが、その写真の美しさに心を奪われたのです。まさに一目惚れというやつです。写真共有サイトに載っていたものですのでリンク先を記しておきます。

photohito.com

 受付を通り階下に降りて屋外に出ると左手にそれはありました。次の写真は私の撮ったものですが、先のものとは撮影技術とカメラの差が歴然ですね。 (‥ゞ

 でも、たとえ稚拙な写真であっても、この像の持つ魅力と存在感は毫も失われるものではありません。スレンダーで優美な肢体は唯々美しいとしか表現のしようがありません。

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 もう一つ強い印象を残した作品がありました。それは衝撃と言っても良いほど圧倒的なものでした。ニキ・ド・サン・ファール(Niki de Saint Phalle)の作品「ミス・ブラック・パワー(Miss Black Power)」です。こちらは先ほどの「衣を脱ぐ」とは対照的に有無を言わせぬ存在感と力強さが伝わってくる作品です。男にはない女性の強さが見事に表れています。

 

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 やはり男は女性の「美」と「力」のまえにひれ伏すしかないのでしょうね。

 

 そうそう、もう一つ忘れてならないのは新宮晋氏の「終わりのない対話」です。新宮氏の作品は美ヶ原高原美術館でも「星のコンパス」を観たのですが、やはり自然の中にあって、風、雲、空ととけ合い一体となっているのが素晴らしい。人が感じることは出来てもそのままでは判然としない自然が新宮氏の造形物を発露として目に映るとでも言えばよいのでしょうか。新宮氏の作品はいつも自然との対話を可能にしてくれます。