『のんべえ春秋 4』(木村衣有子・著/木村半次郎商店)を読みました。
まずは恵分社一乗寺店オンラインショップサイトの紹介文を引きます。
文筆家の木村衣有子さん自ら編集、発行人をつとめるリトルプレス『のんべえ春秋』の4号目が登場。今号は秋田県の『まど枠』を通じて出合った、『アトリエ七緒』さんの“酔う徳利”を特集。『おじさん追跡日記』の著者なかむらるみさんによるイラストエッセイのゲストは、雑誌『酒とつまみ』元・編集長の大竹聡さん。書評エッセイ『酒飲む本』『もの食う本』と、酒場小説『シミジミ洋ちゃん』も収録。今号も対談とエッセイ、小説が読みやすいテンポでミックスされた編集感覚を、ほろ酔い気分でお楽しみ下さい。
まず驚いたのは『のんべえ春秋』の読みが「のんべえはるあき」であったこと。木村さんによるとどちらでもよいそうで、事実裏表紙見開きには「春秋」の上に「はるあき」とルビがふってあり、下には「しゅんじゅう」とふってある。いやそこはやはり「しゅんじゅう」でしょう。どちらでも良くはないと私は思います。しかし作者がそう思っていらっしゃるのだから、読み手の私がそんなことを言うのは差し出がましいというもの。申し訳ございません。
さて4号にもステキな酒器が登場。『アトリエ七緒』の“酔う徳利”が良い感じだ。冷たさと柔らかさを併せ持った白。真っ白であるが純白ではない。抑制のきいた色っぽさを感じる名器であることは写真を見ただけで伝わってくる。秋田県横手を訪ねることがあればぜひとも『アトリエ七緒』に寄ってみたい。
ステキな酒器といえば「やきものコラム 鋳込みから汽車土瓶への旅」に大阪の酒器専門骨董店『はこ益』という店が出てくる。私の勤務先の西天満にあるではないか。これは是非とも覗いてみなければなるまい。
記事の中で「お酒と生きるおじさん ~大竹聡さんと呑みました~」が気になりました。大竹聡さんとはどんなおじさんなのだろう。酒呑みがらみの著書がけっこうある由、これは読んでみなければなるまい。まずは『もう1杯!!―「酒つま」編集長大竹聡のチャランポラン酒場歩き』をAmazon でポチッとクリック。酒呑みがらみの本といえば『呑めば、都』(マイク・モラスキー:著/筑摩書房)も紹介してある。これも読まねばなるまい。Amazon でポチッとクリック。食べる本もある。『京都の中華』(姜尚美・著/京阪神エルマガジン社)がそれである。京都の「引き」の中華をちと勉強してみよう。これもAmazon でポチッとクリック。あぁ、本の海はあまりに広く、人生はあまりに短い。そして夜はさらに瞬く間のごとし。「読まずに死ねるかっ!」といいながら読まずに死にそうな気がする。
『のんべえ春秋』第5号は「どこでもビール号」である。既に手元にあるがこれは二月ほど寝かせておこうと思う。ビールをやるにはちと早い。