『羽州ぼろ鳶組Ⅵ 夢胡蝶』(今村翔吾・著/祥伝社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
「その願い、全て俺が叶える」業火の中で花魁と交わした約束――。”消さない火消”たちの心を動かし、吉原で頻発する火付けに、ぼろ鳶組が挑む!
花魁・花菊は死を希った。吉原の大見世で最高位の花魁となるも、やはりここは苦界でしかない。父母と彼岸での再会を望み、燃え盛る妓楼に身を置いた。だが紅蓮の炎に飛び込んできた男がいた。花菊は業火の中、ぼろ鳶組纏番・彦弥と運命の出会いをする―。連続する火付け、下手人と思しき者の殺害、黒幕が?新庄藩火消頭・松永源吾が情念渦巻く吉原で謎に挑む。
- 作者: 今村翔吾
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2018/08/09
- メディア: 文庫
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前巻では新之助と武蔵の活躍にスポットがあたったが、今巻ではぼろ鳶の纏番・彦弥が主役級の扱い。女好きの色男の彦弥ゆえ、どうしても軽薄なイメージがついてしまい脇役に甘んじていた彦弥だが、ところがどっこい根っこの部分で純なところがあった。「女の頼みは断らねえ」という意気や良し。流石、女心への寄り添い方は堂に入っている。