佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2019年7月の読書メーター

7月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1908
ナイス数:701

 

 先月はお気に入り「羽州ぼろ鳶組」と「これは経費で落ちません!」の両シリーズの最新刊を読めたことに満足。そして「深川駕籠」シリーズで一力ワールドも堪能した。ただ「深川駕籠」については伏線が回収されないままというところがなんとも気がかりである。一力先生、続編を書くお気持ちはないのでしょうか。あぁ~気になる。



これは経費で落ちません! 6 ~ 経理部の森若さん ~ (集英社オレンジ文庫)これは経費で落ちません! 6 ~ 経理部の森若さん ~ (集英社オレンジ文庫)感想
発売と同時に購入。新刊を心待ちにしている自分がいる。私はすっかり沙名子さんを好きになっている。そんな沙名子さんが自分の生活スタイルを大切にしつつも、微妙に太陽にペースを乱されるところを見ると軽く嫉妬を覚える。と同時に常に冷静さを保ちつつも、太陽のこととなると心にさざ波が立つところがかわいくもある。TVドラマ化された由。森若沙名子←多部未華子、山田太陽←重岡大毅か・・・うーんイメージが違うように感じるのは私だけか。
読了日:07月31日 著者:青木 祐子


小説 天気の子 (角川文庫)小説 天気の子 (角川文庫)感想
ひと言でいうと「一途」。ただ会いたいという気持ちだけで突っ走る。そんな感覚は遠い昔に忘れてしまっていた。「そう強く願う。そう信じる。そのはずだと思い込む。世界はちゃんと、そうやってできているはずだ。強く望めば、きちんとその通りになるはずだ。そう思う。そう願う。そう祈る」という一節が印象的だ。映画はヒットするだろう。映画を観てこの小説を読むともう一度熱い想いがこみ上げるだろう。でも私は映画を観ずに小説を読んだ。ディスる気はないが小説のみでは新海氏の世界を脳内変換しづらい。それでも描かれた世界に胸を熱くした。
読了日:07月26日 著者:新海 誠


花明かり 深川駕籠 (祥伝社文庫)花明かり 深川駕籠 (祥伝社文庫)感想
単行本は2011年に上梓された。続編の出版を探したが無い。一力先生、酷うございます。これまでの二巻で新太郎とさくらの間に明らかに恋愛フラグがたっていたはずじゃないですか。今巻で花椿の女将・そめ乃に恋煩いした。そういうこともあるだろう。しかしこれを切りに続編が無いとなると話は別だ。今巻の結末で新太郎はそめ乃への想い一応のけりを付けたかのように読める。ではやはりさくらと結ばれるのか。あるいは幼なじみのひとみとという展開が。一力先生、伏線が回収されないままです。どうあっても続編を書いていただくしか無いでしょう。
読了日:07月25日 著者:山本 一力


お神酒徳利 (深川駕篭) (祥伝社文庫)お神酒徳利 (深川駕篭) (祥伝社文庫)感想
お神酒徳利とは「酒を入れて神前に供える一対の徳利」のこと。作中で尚平と相思相愛の仲にあるおゆきが尚平と新太郎のことを例えていう場面がある。尚平とおゆきはお互いの思いはどんどん強まるが現実面で二人の仲は遅々として進まない。それが読者としてじれったくもあるが、そうであってこそ尚平と新太郎というコンビがおそらくは唯一無二のものであることを物語る。本作で光ったのは芳三郎の肝の太さ。どうやら山本一力氏は肝の太さが男の値打ちを図るもの差しであると考えていらっしゃるのではないか。そのことに異論は無い。
読了日:07月24日 著者:山本 一力


双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
いよっ! 待ってました! 早速読みましてございます。  源吾が風読み・加持星十郎と魁・武蔵を伴い上方へ向かうという成り行きから、当然いよいよ星十郞が暦法論争で憎き土御門をぎゃふんと言わせ、武蔵と水穂の仲が進展するのだろうと想像したがさにあらず。大坂の火消とともに“緋鼬”に立ち向かうというストーリーであった。肩透かしを食らったかたちだが、なんの、楽しみは先にとっておこう。それにしても舞台が江戸を離れると深雪殿の出番が減ってしまう。それがさみしいと感じてしまうのは私だけではないだろう。次作に期待が高まる。
読了日:07月20日 著者:今村翔吾


深川駕籠 (祥伝社文庫)深川駕籠 (祥伝社文庫)感想
男、それもひとかどの男であることは難しい。彼の漱石も言っている。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。意地、見栄、いやそんなものじゃない。己の胸に手を当てて納得できるかどうか、誰に対しても胸を張れるか、それを己に矜持にかけて問うて一点の曇りもない。窮屈だがそんな男がカッコイイ。
読了日:07月17日 著者:山本 一力

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